「とにかく速かった」

 アルトワークスを語るとき誰もが口を揃えていう。軽自動車初となるツインカム・ターボエンジンを搭載したスポーティカー。


そのスピード感は同世代のクルマの中で群を抜いていた。今もってそのポテンシャルは健在で、現行車と肩を並べるほどの実力を発揮してくれる。

 それまでのアルトといえば、常識をくつがえす全国統一価格47万円でデビューした1979年の初代からセカンドカー的需要を担ってきたクルマ。

 84年の2代目アルトでは、女性向けに回転シートを採用したり、社会進出する女性向けの体をなしていた。

 その方向性に変化があらわれたのは86年のマイナーチェンジ。軽自動車初となる4バルブDOHCエンジンの採用や、現行でも採用されているアイソレーテッド・トレーリング・リンクを組み込んだグレードを設定している。


 そして、87年に登場したアルトワークスが新たな方向性を示してくれた。名前のごとくレースでのワークス仕様を彷彿させる、ぜいたくな造りだった。

誰もが手に入れることのできた ワークスマシンのような存在感|スズキ アルト ワークス RS-R 1

RS-XとRS-Rにはビルトインタイプ大型フォグランプが標準装備されていた。

誰もが手に入れることのできた ワークスマシンのような存在感|スズキ アルト ワークス RS-R 1

エアスクープ後側には「INTERCOOLER」の文字。ドライバーにしか見えないステッカー。

誰もが手に入れることのできた ワークスマシンのような存在感|スズキ アルト ワークス RS-R 1

本来、シート地にはドア内張りと同じ、白ストライプの生地がアクセントに入り、ピンクの生地は使われていない。


誰もが手に入れることのできた ワークスマシンのような存在感|スズキ アルト ワークス RS-R 1

バンパー下部にはパンパー一体式フロントスポイラー付き。オーナーのこだわりで新規製作されたステッカー類。

ハチマルヒーローvol.12 2009年 12月号 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)