>連載「オーシャンズ X:幸せな離婚編」を読む
離婚した身にとってみれば、恋愛するのは完全に個人の自由だ。新たな恋人を見つけて再婚にいたる人も多い。
では、離婚経験者は新しい恋人ができるまでにどれくらいの期間を要し、どんなキッカケで縁を結んだのか。30~40代の離婚経験者200人(男女各100名)にアンケート調査を行った。
■離婚してどれくらいで恋人(再婚相手含む)ができた?
※全7項目から単一回答。カッコ内は男性/女性の数値
・1カ月以内 13.0%(男性19.0%/女性7.0%)
・2カ月~半年以内 15.0%(男性11.0%/女性19.0%)
・半年~1年以内 12.5%(男性15.0%/女性10.0%)
・1年~2年以内 15.0%(男性14.0%/女性16.0%)
・2年以上経ってから 7.0%(男性7.0%/女性7.0%)
・離婚前から恋人がいた 6.0%(男性5.0%/女性7.0%)
・離婚してから恋人はできていない 21.5%(男性21.0%/女性22.0%)
・その他 10.0%(男性8.0%/女性12.0%)
半数以上が離婚後2年以内に恋人を作っている
「恋人ができた」という人のタイミングは、離婚後2年以内でバラけるように訪れている。「1カ月以内」と気の早い人は男性が圧倒的に多い。「新恋人と付き合うために離婚を……?」なんて邪推すら頭をよぎる早さだ。
対して女性は「半年以内」が多く、恋愛市場に再び足を踏み入れた途端「待ってました!」とばかりに狙われるモテっぷりを想像してしまう。
では、離婚後に恋人ができた男女は、どのように知り合ったのだろうか?
【偶然恋に巡り会った人のエピソード】
「昔からの友人で、色々相談や話をしているうちに親しくなった。同じく離婚経験者だったので、お互いに話をしやすかった」(35歳男性・神奈川県)
「同じ職場で。うまくいったらいいなと思ったくらいで、特に構えることはありませんでした」(38歳男性・東京都)
「地元を離れSNSのサークルのオフ会で出会いました。 一目惚れで付き合いました」(40歳女性・北海道)
「働き始めたばかりで、まだ精神的に不安定な状況のなか、お先真っ暗な状況で、職場で出会った。優しかったので精神的に落ち着いて自分らしく無理なく付き合えた」(43歳女性・宮城県)
【恋人を探した人のエピソード】
「婚活サイトで出会い、結婚を前提に付き合った」(30歳男性・千葉県)
「マッチングアプリで出会い、結婚願望はまだないが、もしまた結婚をすることがあればもう失敗はしたくないという心境」(31歳女性・東京都)
「離婚後さみしくなって友人の紹介などを頼もうとしたがうまくいかず、結局出会い系に手を出してしまい、そこで知り合った人と交際をした。その人は過去のことも受け入れてくれたし、それでもなお自分と居たいと言ってもくれた。
【ちょっと人には話しにくいエピソード】
「離婚前から職場で出会い、付き合っていた」(44歳男性・沖縄県)
「離婚前から遊び相手がいてその継続」(42歳男性・栃木県)
「婚姻中からの友人でアプローチを受けていた人でした。離婚しても特別な感情はなかったですが、しばらく一人でいるうちに付き合ってもいいかなと思うようになりました」(42歳女性・東京都)
離婚経験は、必ずしも恋人を作るハードルを上げるものではない
寄せられたコメントを見渡すと、「偶然恋に巡り会った人」が大半であるようだ。「恋人を探した人」は他人の紹介に加え、SNSでの出会いがチラホラ。探した理由は男性の言及はほとんどなかった一方、女性は「さびしいから」と率直な答えが多く、離婚で心に空いた穴を埋めたいという切実な思いを抱く離婚経験者は多そうだ。
とはいえ、恋に至ったエピソードの大半は、おそらく未婚者のそれと大差はない。離婚を経て気持ちはどうあれ、恋愛に至るアプローチは離婚によって特別なものになることはないようだ。
言い換えれば、離婚経験者の大半がいつか新たな恋に至る道筋も困難ではないということであり、離婚は恋人を作るハードルを上げるものではないとわかる。恋人を作るために離婚を選択する人は少ないだろうが、離婚後の人生の可能性はけっこう開けていると見ていいだろう。
吉々是良=取材・文 石井あかね=イラスト アイリサーチ=アンケート協力