元日本代表が誇るラグビーマインド「“誰かのために”が結局は自分のプラスになる」

仕事がしたいですね」。

ラグビーを一過性のブームで終わらせたくない。現役時代のような熱い思いを取り戻せたのは、W杯のおかげだった。そんな大西さんは現在、立命大学のバックスコーチとして活躍するほか、ラグビー解説者としての仕事やメディア出演などをこなし、ラグビーの魅力を多方面に伝えるべく多忙な日々を送る。今回のW杯の開催前に、著書『ラグビーは3つのルールで熱狂できる』(ワニブックス)を上梓したのも、ラグビー界を盛り上げる取り組みの一環だ。

元日本代表が誇るラグビーマインド「“誰かのために”が結局は自分のプラスになる」
大西さんの著書「ラグビーは3つのルールで熱狂できる」(ワニブックス)。ラグビー観戦のポイントをわかりやすく解説した“にわかファン”にもおすすめの1冊。

「ラグビーって“誰かのために”っていうスポーツなんですよ。痛いスクラム組んでも、顔上げたらほかの選手がトライをとってくれている。スクラムの活躍はあまり評価されない。でもひとつひとつの“誰かのために”が勝利を生むし、結局は自分にとってもプラスになる」。

大会来日中の海外選手が台風被害に苦しむ地域の災害ボランティアに参加するなど、ラガーマンの真摯な振る舞いも話題になった2019年のラグビーW杯。何かのために、誰かのために。そんなラグビーマインドに大西さんは今も支えられている。

「40歳前後って、いろいろ考える時期だと思うんですよ。僕が昔落ち込んでいたときに外国人選手によく言われたのは『age is only a number』。年齢なんてただの数字、という言葉です。できないことが増えても、学び続ける意欲を失ったら成長は止まってしまう。年齢なんて気にせず、夢中になれることを探し続けたい。僕はいくつになってもラグビー少年でいたいんです」。

幼い頃、花園ラグビー場で一心に目の前の戦いを見つめていた瞳の輝きを、大西さんは忘れていなかった。

藤野ゆり(清談社)=取材・文 小島マサヒロ=写真

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