大手総合商社・亞藤忠物産に勤務する部長、平山ユースケ。平日は飲み歩きが習慣だったユースケも、最近は在宅ワークの影響もあってすっかり宅飲み派だ。

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今まではつい飲みすぎて翌日は二日酔い……なんてこともザラだったのだが、ここ数日はすこぶる好調。その秘訣はナチュラルワインにあると睨んでいる。

先日、ミカコと訪れた東京・外苑前のナチュラルワイン専門店「no.501」。実は角打ちを楽しんだあと、そのまま何本かまとめ買いしておいたのだ。

さぁ。時を戻そう。

 


①「パンプアップ オレンヂ 2019」

ナチュラルワインにハマったユースケ部長が、宅飲み用にまとめ買いした4本
750ml 2420円(no.501 http://bottle.tokyo/no501/)

ナチュラルワインブームの大きなキッカケとなったオレンジワイン。むろんブドウで造られているのだが、キレイな琥珀色が特徴的。それは、白ブドウを赤ワインの製法で醸造することによって現れた、白ブドウの果皮に由来する。

ユースケの目に留まったのは、山形のワイナリーが造った発泡性のオレンジワイン。砕いたブドウと全房のブドウを層にした「ミルフィーユ式」で、3週間にわたってマセラシオン・カルボニック(ブドウを漬け置きし、酸素との接触を避けてタンク内を二酸化炭素で充満させること)した一本だ。

店員さん「シナモンやローズマリー、タイムなど、口に含むと広がるビターオレンジな風味が、どんなジャンルの料理もしっかり受け止めてくれます。香りの強いエスニックや中華料理などとも相性抜群ですよ」。

ユースケ「なるほど。『Pump up』というネーミングもフレッシュな口当たりにぴったりで、ハツラツとした感じがしてオレ好み♡ お持ち帰り決定で!」。

 


②「クロ・レブガルデン 2018」

ナチュラルワインにハマったユースケ部長が、宅飲み用にまとめ買いした4本
750ml 5520円(no.501 http://bottle.tokyo/no501/)

一般的に、白ワインは酸化防止剤の役割を果たすタンニンをほとんど含有していないため、赤ワインに比べて亜硫酸(酸化防止剤)を多く必要とする傾向にある。しかし、オレンジワインは赤ワインと同じくタンニンを多く含み、亜硫酸の添加を少なくすることが可能。つまり、ナチュラルワインの製造にも打ってつけなのだ。

店員さん「こちらは300年以上の歴史を持つ、フランス・アルザス地方を代表する造り手、マルク・クライデンヴァイスが手掛けたオレンジワインです」。

ユースケ「由緒正しきワイナリーってワケね。

せっかくならもう一本くらいオレンジワインが欲しいな」。

店員さん「彼らはアルザスでいち早くビオディナミを導入したことでも有名で、自然環境にも配慮したワイン造りを行なっています。ブドウは同地方の代表的な品種であるゲヴェルツトラミネールを使用しており、高貴でフルーティなアロマが特徴です。お値段は少し張りますが、それだけの価値ある一本だと思います」。

そこまで言うならちょっと奮発してみるか、と購入を決めたユースケだった。


③「ディスコ・ポケット 2019」

ナチュラルワインにハマったユースケ部長が、宅飲み用にまとめ買いした4本
750ml 3960円(no.501 http://bottle.tokyo/no501/)

ユースケ「そういえば、だいぶ暑くなってきましたけど、これからの時季にオススメのワインはどれでしょう?」

店員さん「『ディスコ・ポケット 2019』なんていかがですか? グレープフルーツの皮、⻘リンゴの香りは、レモネードのような飲み口で、スルスルと入ってきます。アフターは爽やかなマスカット系のみずみずしいニュアンスなので、初夏のご自宅用として最適かと」。

 

アラスタ・リードとサム・クックの2人が立ち上げたオーストラリアのワイナリー、コンピラ・マル・ワインズ。TBS系のスポーツ番組「SASUKE」の完全制覇者、長野 誠氏の大ファンである2人は、ワイナリー名を、長野の所有する船「金比羅丸」にちなんで名付けたという逸話も。

「極力手を加えず、丁寧に」をコンセプトに、個性的なワインを世に送り出すコンピラ・マル・ワインズ。ワイナリーのあるヴィクトリア州のリースリングをプレスしたのち、5日間マセラシオン・カルボニックし、アルパイン・ヴァレーで採れたブドウ、ヴェルメンティーノをブレンド。

ユースケ「ふふふ、オーストラリアでも『SASUKE』が人気とはね。よし、これは“買い”だ。

ラベルに描かれているユニークなキャラデザインもお洒落で、家に飾っておきたくなるね」。

 


④「ル・メルル 2019」

ナチュラルワインにハマったユースケ部長が、宅飲み用にまとめ買いした4本
750ml 1320円(no.501 http://bottle.tokyo/no501/)

最後にユースケが手にしたのは、なんとノンアルコールのボトル。オーストリア・カルヌントゥムで母娘の営むワイナリー&蒸留所が造り出したグレープジュースである。

ワイン用に育てているメルローを100%使用し、砂糖や香料、保存料、ボタニカル等は一切加えていない。明るめの赤色で、熟したトマト、リンゴ、ブドウ、赤いベリーの香りと、完熟いちごや赤いベリー系の果物の味わいが特徴だという。

店員さん「味わいはとても柔らかく、酸味はマイルド。

タンニンはほぼ感じられません。『メルロー』のネーミングは、このブドウを好んで食べる『メルル(フランス語でツグミの一種であるクロウタドリのこと)』に由来するとも言われているため、その鳥名を商品名とエチケットにしています」。

ユースケ「これは可愛いボトルだ。いつも自分ばかりワインを愉しんでいて、家族には後ろめたい気持ちがあったけど、これをお土産に買って帰れば息子も喜んでくれるかも。じゃ、これもください!」。

ナチュラルワインにハマったユースケ部長が、宅飲み用にまとめ買いした4本
ワイワイと選ぶのも楽しいのだ。

こうして計4ボトルをまとめ買いしたユースケだったが、そろそろストックも尽きそうだ。最近はno.501のインスタグラムをチェックしつつ、気になったワインを電話注文しようとタイミングを図っている。

 

[問い合わせ]
no.501
03-6721-0510
info@bottle.tokyo

西崎博哉(MOUSTACHE)=写真(人物) 大関祐詞=文