
「看板娘という名の愉悦」とは……
今回降り立ったのはJR川崎駅。1日平均で約40万人の乗降客数を誇る巨大ターミナル駅である。
今年7月には駅前の商業施設に水族館がオープンしたようだ。これは、のちの伏線となる。
東口を出て歩くこと5分。目指す「山芋の多い料理店」に着いた。

文字通り、産地直送の山芋料理がメインの居酒屋で、西葛西と麻布十番にも姉妹店がある。

メニューには『注文の多い料理店』にも出てくる注意書きのオマージュ。どこまでも気が利いている。

川崎のティーティーブルワリーと共同開発したビールで、自然薯の茶葉から抽出した成分を製造過程で入れることによって風味やコクが移るという。
看板娘、登場

今回の看板娘は雅(みやび)さん。川崎生まれ川崎育ち、21歳の大学生だ。

「三種のとろろ食べ比べ」(720円)、これは外せない。さらに、雅さんと相談したうえで、「長芋豚巻ステーキ」(600円)といちばん人気の「明太とろろいそべ揚げ」(2個で720円)も注文した。

食べ比べは右上から時計回りに大和芋、自然薯、長芋。長芋は水分が多いため、食感が残るように粗くすっている。


これらの山芋は契約農家から定期的に届く。

驚いたのは自然薯の粘り。箸でそのまま持ち上げられる。

また、ステーキは蒸した長芋に豚バラを巻いて焼き上げ、バターとニンニク醤油のソースで煮詰める。
磯辺揚げは明太子に大和芋のとろろをかけて揚げたものを自家製のめんつゆでいただく。