庵野秀明「シン・」シリーズの「出自」を可視化する 『シン・論 おたくとアヴァンギャルド』刊行
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大塚英志による新刊『シン・論 おたくとアヴァンギャルド』が、2022年5月25日(水)に太田出版より順次発売。「シン・ゴジラ」や「シン・エヴァンゲリオン劇場版」、好評公開中の「シン・ウルトラマン」、そして2023年公開予定「シン・仮面ライダー」など、庵野秀明による「シン・」シリーズにおける映画芸術表現について、広く深く論考し可視化していく書だ。

戦後の「おたく」表現のフェティシズムや美学の出自は、戦時下に狂い咲いたアヴァンギャルドが、戦後、政治的にウォッシュされたものであるというのがぼくの一貫した主張だが、「シン・」シリーズは、その美学や方法を「正しく」運用し直し、戦後おたく表現を「修正」する試みなのだ。成田亨ウルトラマンの初期デザインの採用などその際たるものだろう。しかし、それは「特撮」とか「アニメ」とか戦後のジャンルに必ずしも閉じたものでなく、もう少し広い。その「広さ」が重要だ。

(「あとがき」より)

筆者は、国際日本文化研究センター教授・まんが原作者で、『手塚治虫と戦時下メディア理論 文化工作・記録映画・機械芸術』(星海社)、『大東亜共栄圏のクールジャパン「協働」する文化工作』(集英社新書)など数々のメディア理論・文化工作について研究する大塚英志。

本書の構成は、「映画」的な表現・理論を中心に3章に分かれる。第1章「赤いエッフェル塔の歴史学」ではローアングルで撮影される鉄塔の系譜学などの映画的手法を、第2章「第3村問題と郷土映画」ではおもに映画理論について、第3章「原形質と成熟」では美学・形態学などの視点から、その挑発的な芸術表現の方法と、美学の出自を探る。


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