[インサイドクリック] 沖縄県内の路線バス運転手不足の解消には運転手の待遇改善が急務だ。時間外労働の上限が規制される「2024年問題」などの影響によるバス路線の減便で、月給が10万円下がった運転手もいる。
ただ、県内路線バス会社はコロナ禍の利用者減で収益も減っており、待遇の改善に限界がある。鉄軌道のない県民の足を守るための施策が求められている。(政経部・國吉匠) 残業規制強化や休憩時間の規制が敷かれる2024年問題は、運転手不足を加速させることが懸念されている。県内の路線バス4社(那覇バス、琉球バス交通、沖縄バス、東陽バス)は2024年問題や人手不足で、11月までに県内27路線以上で運行本数を減らしている。 減便の影響は運転手の給与に大きく出ている。ある40代の男性運転手は働く時間が減り給与の手取りが25万円から15万円に減った。
 朝の通勤時に乗務し、昼に3時間ほど休憩するが、夕方に再度出勤する変則的なシフトもある。 運転手は「勤務は7時間だが精神的な拘束時間は長い。残業もなく給与は下がっており、転職も考える」と吐露。「40万円かけて大型免許を取得してもこの賃金じゃ新人も受けようと思わない」と厳しく指摘した。所属する営業所ではここ半年で10人が辞めたという。 県地域公共交通協議会によると、県内バス会社(4社)の収支は2020年度に18億1900万円、21年度に19億8200万円の損失を計上している。
コロナ禍の人流抑制は緩和され、乗客数は上向いているものの、人件費やガソリン代の高騰でバス会社の経営はさらに逼迫(ひっぱく)している。 県地域公共交通計画の素案では「赤字欠損補助や人材確保支援といった対症療法的な施策だけでなく、事業者の収益好転に向け、原因的な施策を推進する必要がある」と言及している。 バス会社の関係者は「利用者を集めて減便する路線の会議をしており、今のところクレームはない」と説明。「県外から運転手の誘致やできるだけ待遇を改善していく」と運転手の確保は喫緊の課題だと語った。
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