6月3日(旧暦4月27日)に糸満市糸満の拝所・山巓毛(さんてぃんもう)でハーレー鉦(がね)が鳴りました。沖縄では昔から「ハーレー鉦が鳴ると梅雨が明ける」といわれています。
ハーレーは豊漁と航海安全を祈願して行われる伝統行事で、糸満ハーレーは、うみんちゅ(海人)のまち糸満市で6月9日(旧暦の5月4日=ユッカヌヒー)に開催されました。行事の前に、ハーレーの開催を告げる鉦が打ち鳴らされます。

西村・中村・新島の3村が競い、一番長い距離を漕(こ)ぐアガイスーブを制して喜ぶ新島のハーレーシンカ(漕ぎ手)=9日、糸満市の糸満漁港中地区

 今回は、私が以前取材した内容を紹介させていただきます。琉球放送(RBC)の夕方天気コーナーを担当(2005~2016年)していた際に、「ハーレー鉦が鳴ると梅雨が明ける?」という言い伝えについて、沖縄気象台OBでもあり沖縄の気象界をけん引するお一人、宮良孫好さんにお話を聞く機会がありました。
 その際、宮良さんはずばり、「ハーレー鉦が鳴ると梅雨が明けるというのは間違い」とおっしゃたのです。宮良さんの調べによりますと「75%外れている」。
その理由として、「旧暦は新暦と比べて1カ月早くなったり遅くなったりしているからね」ということでした。
生活に密接な関わり 糸満ハーレー
 ではなぜ、こういう言い伝えができたのでしょうか?
 宮良さんによりますと、「昔は梅雨明けの基準にするものがなく、その時期に行われる豊年祈願のハーレーを基準にしたのではないか。その時期になると梅雨が明けるというのは昔の人の印象だったのではないか?」とお話しされました。

ハーレー鉦(がね)が鳴ると梅雨が明ける ※筆者作成

 昔の生活に密接な関わりがあった豊年祈願のハーレーを心待ちにして「梅雨が明けてほしい」という願いから伝えられてきたもの。当時宮良さんから直接お聞きできたことは大変貴重で、“沖縄の心”を学ばせていただいたと感じています。
 “うちなぁ季節めぐり”を通して、多くの皆さまに沖縄の気象に興味を持っていただけるとうれしく思います。

6月20日ごろから かなりの高温予想
 6月13日(木)に「高温に関する早期天候情報(沖縄地方)」が沖縄気象台から発表されました。沖縄地方は6月20日(木)ごろからかなりの高温になる予想として注意を呼びかけています。
 この先、太平洋高気圧が強まるため気温が高くなる予想です。農作物や家畜の管理などにも注意が必要です。翌日または当日に熱中症の危険性が極めて高い気象状況になることが予測される場合には熱中症警戒アラートが発表されます。熱中症警戒アラートが発表されたら、熱中症への一層の警戒をお願いします。

(かなりの高温の基準:5日間平均気温平年差+1.2℃以上)
来週は夏本番の暑さに
 6月30日(日)にかけての那覇の天気と気温の予想を見てみましょう。16日(日)以降は、曇りの日はあるものの、ほぼ毎日、日差しが出る予想です。太平洋高気圧が強まるため、沖縄地方は梅雨明け間近となりそうです。梅雨明けと同時に一気に暑くなりそうですので、熱中症対策をお願いします。

那覇の6月30日(日)にかけての天気と気温予想 ※6月14日(金)午前11時、ウェザーマップ発表

 沖縄地方の梅雨明けの平年値は6月21日ごろ、2023年は6月25日ごろとなっています。
本島地方では梅雨末期の大雨に警戒を
 6月14日(金)現在、沖縄本島地方では、梅雨前線や前線に流れ込む湿った空気の影響で、大気の状態が非常に不安定となっています。
16日(日)は、強い雨のエリアは沖縄付近から次第に離れていくものの、局地的に雨が降る可能性があります。16日(日)は沖縄県議選の投開票日ですが、外出の際は空模様の変化にお気を付けください。

沖縄本島地方・大東島地方の予報 ※6月14日(金)午前11時、ウェザーマップ発表
宮古島地方・八重山地方の予報 ※6月14日(金)午前11時、ウェザーマップ発表

 
 一方、宮古島地方や八重山地方、大東島地方では、15日(土)は広く晴れる予想です。宮古島地方や八重山地方の予想最高気温は、32℃くらいの予想です。日差しも強まるため、日焼けにもご注意ください。
崎濱綾子
気象予報士/防災士(株式会社ウェザーマップ)
 沖縄県宜野湾市生まれ。
ミスはごろもとして地元の観光大使を務める。RBC琉球放送でラジオ・テレビのリポーター、QAB琉球朝日放送で気象キャスターを担当。2005年に沖縄初の女性気象予報士となる。2005~2016年3月までRBC琉球放送の夕方のニュース番組で月~金曜日の気象キャスターを担当。2016年4月から東京の本社で勤務。Yahoo!ニュース動画出演・記事執筆を担当。
Yahoo!ニュースエキスパート。好きな天気現象は、夏至南風(カーチーベー)。
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「ハーレー鉦が鳴ると梅雨が明ける」言い伝えはなぜできた? 来週には戻る日差し、沖縄の梅雨明け間近に <br />
西村・中村・新島の3村が競い、一番長い距離を漕(こ)ぐアガイスーブを制して喜ぶ新島のハーレーシンカ(漕ぎ手)=9日、糸満市の糸満漁港中地区">
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ハーレー鉦(がね)が鳴ると梅雨が明ける ※筆者作成">
「ハーレー鉦が鳴ると梅雨が明ける」言い伝えはなぜできた? 来週には戻る日差し、沖縄の梅雨明け間近に <br />
那覇の6月30日(日)にかけての天気と気温予想 ※6月14日(金)午前11時、ウェザーマップ発表">
「ハーレー鉦が鳴ると梅雨が明ける」言い伝えはなぜできた? 来週には戻る日差し、沖縄の梅雨明け間近に <br />
沖縄本島地方・大東島地方の予報 ※6月14日(金)午前11時、ウェザーマップ発表">
「ハーレー鉦が鳴ると梅雨が明ける」言い伝えはなぜできた? 来週には戻る日差し、沖縄の梅雨明け間近に <br />
宮古島地方・八重山地方の予報 ※6月14日(金)午前11時、ウェザーマップ発表">
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