沖縄県国頭村森林セラピー協会(仲宗根隆会長)と長野県を拠点に森林浴の普及に取り組む任意団体「ナチュラルリンク」が、互いの森林セラピー・森林浴ツアーの魅力を再発見し、連携しようと交流事業を進めている。長野と沖縄で一般モニターを含めたツアーを複数回行い、来年2月に成果を発表する。
松本空港と那覇空港を結ぶチャーター便や、乗り継ぎ便を利用した旅行商品の開発も目指している。(北部報道部・比嘉海人)
 交流事業はナチュラルリンク代表の甲斐原さなえさん(48)が昨年、同協会に提案して企画。長野県の中部山岳国立公園周辺で活動するナチュラルリンクと、やんばる国立公園で活動する同協会とで国立公園の森林浴でつながる交流事業を立ち上げた。沖縄、長野の両県が昨年3月、交流連携に関する協定書を交わしたこともきっかけだった。
 10月に中部山岳国立公園内の上高地などで、甲斐原さんが同協会のメンバーらにモニターツアーを実施。11月6日には、同協会がやんばる国立公園内の「やんばる学びの森」で実施するツアーに甲斐原さんが参加した。村公認森林セラピーガイドの宇良梨枝子さん(72)が、県民の暮らしと関わりがある自生植物を紹介しながらコースを案内した。
 甲斐原さんは「上高地は針葉樹と広葉樹が混在してひんやりとした雰囲気だが、やんばるの森は木の幹がうねっていたりして躍動感がある。照葉樹林のため、森林内が明るい」と違いと魅力を実感。ツアーに関しては「空気の変わり目を意識して回っても面白い。森林内では景色は変わらずとも空気が変わる瞬間がある」と語った。
 同協会の仲宗根会長は、10月の長野視察で「森の景色も香りも違うと感じた」と振り返る。
その上で「こちらは、リュウキュウマツの香りを紹介してもいいかもしれない」と話した。
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