JICA沖縄の「草の根技術協力事業」の一環で、沖縄県名護市の観光政策について学んでいるタイ南部のクラビ市の職員が11月25日、名護市中央公民館でクラビ市の魅力を伝える観光マップを発表した。(北部報道部・松田駿太)
 クラビ市の職員は2022年から、近隣の観光地から観光客を呼び込む名護市の取り組みを先進事例として研究。
タイでは、観光客が国際空港からアオナンビーチやピピ島といった観光地に直行し、空港近くのクラビ市を「素通り」するという課題があるという。
 「アートと文化の観光都市」を目指すクラビ市が作成したマップには、 市内に点在するアート彫刻や寺院、ナイトマーケットなど、観光客が楽しめるスポットを記した。マップは市内の宿泊施設や飲食店、空港などに置く予定。
 同市のコモンウィワット・ナルモン政策予算部長は「名護市の職員からフィードバックをいただいて、自分たちの街の魅力を知った上で、マップを作成することができた」とPRした。
 両市の職員らはこれまで観光振興について互いに訪問して情報を共有。名護市の職員はこれまで6回ほどクラビ市を訪れ、外国人の視点で街の魅力を探したり、アンケートの協力をしたりしてきた。
 同日の観光マップの発表後は、クラビ市のスッカン・ソムデット市長が名護市の渡具知武豊市長を表敬。今後も名護市の取り組みを参考にしながら、観光客の属性やリピート率などを計るアンケートを継続的に実施し、魅力ある街づくりに取り組んでいく。
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観光客の「素通り」解消したい タイ国際空港の近隣市が沖縄・名護市から学んだこと
クラビ市が名護市と協力して作成したクラビ市内の魅力を伝えるマップ
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