国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「消滅危機言語」に挙げられている「みゃーくふつ(宮古言葉)」を普及・継承する第30回鳴りとぅゆんみゃ~く方言大会(主催・宮古島市文化協会、共催・市、市教育委員会)が13日、マティダ市民劇場で行われた。7組8人が出場し、共に伊良部島の佐良浜出身の普天間一子さん(65)と砂川小夜子さん(61)のペアが最優秀賞の市長賞を受賞した。
(宮古支局・當山学)
 船乗りの姿で臨んだ2人は伊良部島と下地島が誇る(1)通行無料の橋で国内最長の伊良部大橋(2)3千メートルの滑走路がある下地島空港(3)伊良部漁業協同組合発祥のパヤオ(浮き漁礁)漁-を紹介。島のおかあたちが子どもの運動会の応援のため前日に美容院で髪をセットするなど、地元のエピソードを漫才のような掛け合いで話して笑いを誘った。
 普天間さんは「まさか優勝できるとは。先人たちの歩みがあって今の私たちがいることに感謝している」、砂川さんは「蚊を『カジャン』と言うなど、単語から孫たちに教えていきたい」と話した。
 優秀賞の教育長賞に宮城秀幸さん(68)=同市下地出身、優良賞の市文化協会長賞に本村和也さん(66)=多良間村出身、審査員特別賞に儀間利津子さん(72)=同市平良池間出身=が選ばれた。
 文化協会の饒平名和枝会長は「先人が残した言葉の表現の豊かさや響き、滋味深さなど多様性を大事にしながら、次世代にも言葉と共に方言に映し出された先人の暮らしや風景も伝えていきたい」とあいさつした。
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ユネスコが「消滅危機言語」とする沖縄・宮古島の言葉 「みゃーくふつ」大会で漫才のような掛け合い、笑い誘う
市長賞を受賞した普天間一子さん(左から2人目)と砂川小夜子さん(中央)ら上位入賞者
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