社説[最低賃金28円増] 格差解消も企業支援も

 沖縄県の最低賃金(最賃)が過去最大幅と並ぶ28円引き上げられ、10月から820円になる。
 最賃は労働者に支払われる賃金の下限額だ。特に、時給で働く労働者にはセーフティーネットとして重要である。その水準が底上げされたことを評価したい。
 一方で、企業にとっては出ていく経費が増えることになり、経営を圧迫しかねない。雇用を守るためにも企業の支援が必要不可欠だ。
 最賃は毎年度、国の審議会が示した目安額を基に47都道府県ごとに使用者、労働者、公益(有識者)代表でつくる審議会がまとめる。沖縄の審議会では本年度、例年になく議論が難航した。
 新型コロナウイルスの影響で労使ともに大きな打撃を受け、労働者側は大幅な賃上げを、使用者側は据え置きを主張して折り合わず、審議を2度延長した。
 県経済は基幹産業である観光業を中心に厳しい経営が続く。労働環境も、雇い止めが相次ぎ、有効求人倍率は16カ月連続で全国最下位となり、完全失業率も悪化している。
 最終的に合意したが、沖縄労働局長への答申には即応性や実効性の高い支援策を求める異例の付帯決議が付いた。
 全国の改定額も過去最大の平均28円増となり、時給は全都道府県で初めて800円を超えた。
 菅政権はかねて賃上げに強い意欲を示してきた。経済財政運営指針「骨太方針」にも全国平均千円の早期実現を目指すと明記している。政府の意向が反映された形だが、賃上げに耐えられる企業の環境整備も政府の責務である。
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