「人命に対する倫理観が希薄」 菅首相退陣に沖縄の医師「コロナ失政の責任重い」

「人命に対する倫理観が希薄」 菅首相退陣に沖縄の医師「コロナ失政の責任重い」
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 「仕事をする内閣だ」-。こう宣言して1年前に船出した菅義偉首相が、唐突に退陣の意向を表明した。相次ぐ身内の不祥事や、新型コロナウイルスへのちぐはぐな対応で評価が続落。後手後手の対応に何度も悲鳴を上げてきた県内の医療や観光、飲食店の現場は「コロナ失政の責任は重い」「これ以上は任せられない」と退陣を当然視した。
 「新型コロナウイルス対策は不十分だった。人命に対する倫理観が希薄で、コロナを軽視していたと言わざるを得ない」
 疫学に詳しい群星沖縄臨床研修センター長の徳田安春医師(57)は、菅政権下のコロナ対策を厳しく批判した。
 徳田医師は感染拡大を食い止めるためには、国内外を問わない水際対策の強化や検査の拡充が必須とし、国に強く要望を重ねた。
 こうした対策が万全でない中で「Go To トラベル」や東京五輪を強行し、流行を加速させたと指摘。「無策としか言いようがない」と語気を強める。
 ワクチン接種推進や空港への無料PCR検査の導入は一定評価した。だが、感染者は増加の一途をたどり、ついに自宅療養中に死亡する患者も発生。国のコロナ施策に失望すら感じた。「新型コロナに関する対応を失敗した責任は重い」

観光業界「対策を投げ出した」

 新型コロナウイルス感染拡大で、観光客の激減など大打撃を受けた観光業界。国際通りのホテルや土産物店などが加盟する、那覇市国際通り商店街振興組合連合会の真喜屋稔理事長(61)は、コロナ収束が見通せない状況での退陣の意向に「政治的に混乱が生まれる。この時期の不出馬は、市民から対策を投げ出したと言われてもおかしくない」と首をかしげる。「今はコロナ対策に集中してほしかった」と指摘した。
 国際通りの安全・安心をPRしようと、組合員や那覇市内の商店街で働く人らを対象に職域接種を7月に予定していたが、ワクチンの供給遅れで延期となった。島しょ地域の沖縄で、感染拡大を防ぐ空港でのPCR検査義務など水際対策も「後手後手だった」感は拭えない。
 緊急事態宣言の12日の解除が困難と見られている現状を憂い「国際通りの店舗も厳しい状況は続いている。残りの任期に全力投球してほしい」と要望した。
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