多くのアーティストに影響を与えたJ.J.ケイルのソロデビューアルバム『ナチュラリー』

オクラホマ出身の ロックアーティストたち

60年代後半から70年代初頭にかけて流行した泥臭さが持ち味のスワンプロックは、黒人のR&Bやゴスペルと白人のカントリー音楽をミックスした今で言うアメリカーナサウンドのひとつである。スワンプロックの歴史はポップス界のヒットメーカーとしてロスで名を挙げていたレオン・ラッセルのもとに、J.J.ケイル、ジェシ・デイヴィス、ロジャー・ティリソン、デビッド・ゲイツ(ブレッド)のちのデレク&ドミノズのメンバーとなるカール・レイドルら、オクラホマ出身のミュージシャンたちが集まり大挙して西海岸に移住した頃に始まる。ラッセルは多くのポップスセッションをこなしながら、泥臭いスワンプロックをさわやかなカリフォルニアで仕上げていくのである。その頃の成果としては、69年にリリースされたデラニー&ボニーの傑作『オリジナル・デラニー&ボニー(原題:Accept No Substitute)』があり、このアルバムはジョージ・ハリスン、エリック・クラプトン、デイブ・メイスンらをはじめ、ジョー・コッカーといったブリティッシュロッカーたちに大きな影響を与えることになる。

オクラホマへの帰郷

64年に西海岸に移ってきたケイルは、生活のためにレオン・ラッセルのスタジオでエンジニアとして働きながら、ラッセルの口利きもあってリバティ・レコードから「ディック・トレイシー」(’65)、「アウトサイド・ルッキン・イン」(’66)、「アフター・ミッドナイト」(’66)の3枚のシングルをリリースする。しかし、まったく売れず、67年にはオクラホマのタルサへ戻っている。そして、しばしばナッシュビルに出向きデモテープを作成するかたわら、いくつかのカントリーアーティストのプロデュースやエンジニアリングも担当している。もう少し西海岸で我慢していればスワンプロックの誕生を目の当たりにできたはずなのだが、そうなると彼の唯一無二の特徴的なサウンドが生まれたかどうか微妙なところなので、この時点での帰郷が以降の彼の人生を決定づけたとも言えるのだ。

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