行動制限も無く、マスクも自己判断、ライヴでの声出し解禁などなど、自由で開放的なGWを過ごせたんじゃないでしょうか。3年ほど前のように、テレビの前に座り続けるだけが楽しみな毎日ではなくなったけど、それでも変わらず私たちの生活に刺激を与え、心を養ってくれているテレビドラマから主題歌を5曲ピックアップしてみました。
外出が増えたって、やっぱり音楽は必要だよね♪

「WRONG」(’23)/yukaDD

韓国でもリメイク版が高視聴率を記録した、英BBCの大ヒットドラマ『女医フォスター夫の情事、私の決断』の日本版、日本テレビ系ドラマ『夫婦が壊れるとき』。その主題歌に起用されたのが、自身の誕生石(4月のDiamond)と歌声で魅了するディーバ(Diva)からその名をとったyukaDDの「WRONG」。このドラマのために書き下ろされた曲だけに《そばにいてよなんて 嘘つきの声だった》という歌い出しが、毎話終盤に明らかになる真実に凍りついてゆく主人公の心情と相まって、愛憎への混乱や葛藤をさらに炙り出している。何がどうして、どこで間違ってしまったのか…切なく力強く、復習劇にたどり着く壊れてしまった心を24歳の歌姫が歌い上げるナンバー。

「こっから」(’23)/SixTONES

ふたりの芸人を題材にしたドラマなんてすごいもの作るな。そんな興味で見始めた、日本テレビ系日曜ドラマ『だが、情熱はある』。
オードリーの若林をKing&Princeの髙橋海人、南海キャンディーズの山里をSixTONESの森本慎太郎というキャスティングまでブッ飛んでいるが、あまりに似ているところもストーリーをさらに面白くさせている。そして、主題歌は主演の森本が属するSixTONESが担当。「こっから」はそんな物語のふたりそのままに、劣等感や挫折、葛藤にくすぶる負の感情と闘いながら、とにかくがむしゃらに、確信なんて何ひとつなくてもひたすら最終形だけを信じてばく進する姿が、軽快なラップで表現されている。ソコまでの道なんてひとつじゃないし、入り乱れたって延々遠回りしたって途切れたって、全力で夢と希望を追える姿は青春そのもの。《間違ってる未来でも 俺には光ってる!》こんな眩しい言葉はないな、若さって素晴らしい!

「愛の花」(’23)/あいみょん

しかし、あいみょんの歌声は何でこんな穏やかな幸せな気持ちにさせてくれるのだろう。4月3日よりスタートした、2023年度前期のNHK連続テレビ小説『らんまん』の主題歌として書き下ろされたのが、1年ぶりとなる14枚目のシングル「愛の花」だ。
アコースティックギターの軽やかな音色と、神木隆之介が演じる植物学者・槙野万太郎の天真爛漫な笑顔が実にマッチしている。ひたすら愛する力を持つ主人公や、その奥さんと向き合って制作したという。“涙”を“新しい花の種”“明日へと繋がる輪”と表現しているところに、主人公の生き様とあいみょんからのエールが込められているように思う。今回、シングルとしては初めてクリアディスクパッケージ仕様の初回限定盤と通常盤の2形態で発売。6月7日、ぜひゲットして愛の花を育ててほしい。

「サラバ」(’23)/SEKAI NO OWARI

同名コミックが原作のフジテレビ系ドラマ『わたしのお嫁くん』。
波瑠演じる家事以外は完璧な上司と、高杉真宙演じる家事が完璧な部下を“嫁”に迎えた同居生活というラブコメディーの、原作と台本を読んで書き上げたという主題歌「サラバ」。オンエアに合わせて、シングル発売より一足先に配信もスタートしている。《失ったものばかり値がついた》という冒頭の歌詞が印象的だが、嘆いていた日々がたった一人の大切な人の存在で、苦痛だった日々に“サラバ”と言えるようになり、遠回りしてゆっくり歩いて帰りたくなった。そんな、昨日までとは違う明日に出会える喜びを自分も感じてみたい、と思わせてくれるような明るさと優しさをくれる曲。また、オープニング曲もSEKAI NO OWARIの「バタフライエフェクト」が起用されることが初回放送でサプライズ発表。こちらは番組プロデューサーからの希望でSaoriがVo.を務めている。
セカオワファンにとってはたまらないコラボに違いない。

「TATTOO」(’23)/ Official髭男dism

歌詞の世界には、わかりやすいストレートな言葉を並べたものと、遠まわりな表現で人によっては難しいと感じるものがある。個人的には、直接的でないほど心情が描かれているような気がして好きだ。人間の感情なんて、そんなキレイに割り切れないから。いつもと同じはずの朝が、突如として数奇なサバイバルの世界への入口となってしまった、TBS系ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』。主題歌はOfficial髭男dismが書き下ろした「TATTOO」を起用。
本来の友情や信頼といったものよりも、時に痛いくらい怖いくらい刻み込まれるものが同じだった時、それは誰にもわかるはずもない揺るがない“運命共同体”になる。《大丈夫、痛みにとっても弱いから》それって全然大丈夫じゃないじゃん?けど、わかるんだろうな、同じ刻印のある者同士ならきっと。

TEXT:K子。

K子。 プロフィール:神奈川・湘南育ち。“音楽=音を楽しむ”ことを知り、好きな音楽の仕事がしたい!とOLをやめてオリコン株式会社に9年所属。
旅行業界に転職後、副業で旅・エンタメ関連のWEBで執筆するも、音楽への愛が止められず出戻り人に。愛情込めまくりのレビューやライヴレポを得意とし、ライヴシチュエーション(ライヴハウス、ホール、アリーナクラス、野外、フェス、海外)による魅え方の違いにやけに興味を示す、体感型邦楽ロック好き。最愛のバンドと過ごす残りの時間が愛しくてたまらない。