真田広之の熱演が光る、抗議の座り込みシーン 映画『MINAMATA―ミナマタ―』本編映像

 ジョニー・デップが製作/主演を務める映画『MINAMATA―ミナマタ―』(公開中)より、真田広之演じるヤマザキが、水俣病患者の家族たちと共に、原因企業のチッソ工場前に集まり、力強い熊本弁で抗議するシーンの本編映像が解禁となった。

 熊本県水俣市のチッソ水俣工場による廃水を原因とし、現在まで補償や救済をめぐる問題が続く日本における“四大公害病”のひとつ水俣病。映画は、1970年代の日本で水俣病に苦しむ人々を世界的フォトジャーナリストのユージン・スミスが取材し、その現実を世界に知らしめた実話が克明に再現される。

 今回、WEBで公開されたシーンは、水銀中毒による被害について関与を否定するチッソ側に抗議し、「声をあげて世界に訴えよう」と呼びかけるシーン。

 ジョニー・デップ扮するユージンとアイリーン(美波)が不安げな面持ちで見守り、水俣病患者であるキヨシ(加瀬亮)がフィルムを回す中、ヤマザキは「声を上げて、世界中に知らすことができる。その声が大きくなれば、いずれ相手も聞かざるをえないだろう!」と声を荒げ、「責任を取るまでここは動かん」と叫びながら、工場の門を塞ぐように手にしたチェーンを自身の身体に巻き付ける。押し寄せた工場の警備員と患者たちが入り乱れる緊迫の風景をユージンとアイリーンは言葉もなく見つめ、事態の深刻さを感じ取る場面だ。

 真田が演じたヤマザキのキャラクターは複数の人物がモデルとなっているが、そのモデルの一人が、川本輝夫氏。当時、沈黙を強いられていた滞在患者の家を訪ねて声を拾い上げ、水俣病患者救済の運動の先頭に立ってきた人物だ。身を投じて先陣を切り、力強く訴えるヤマザキの様子は、ご本人を知る記者や当時を知る水俣の人々からもからもそっくりだという声が上がっている。

 今月18日に水俣市で行われた先行上映会で本作を鑑賞した川本輝夫氏の息子・川本愛一郎氏は「65年経った今、純化されたメッセージとして見えてくるのは、勇気を振り絞り、声を上げた患者がいたこと。それがこの映画のメッセージでもある。真田さん演じるヤマザキは、まさに父の姿で涙が出た」と、言葉を寄せた。

 真田はヤマザキ役について「リーダーであり、世界へのメッセンジャーでもある。彼はこれを止めなければ、世界中で同じことが繰り返されるとわかっている。実在の人物をリサーチするのも好きだが、オリジナルのキャラクターを自分なりに作り上げたいとも思っている。私にとっては面白い仕事だった」と、振り返っていた。

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