先月、10年ぶりの復活販売された吉野家の『親子丼』が、発売からわずか2ヵ月ほどで終売した。同商品は10年間試行錯誤を続けた末の発売で、すぐさまSNS上で「めっちゃ旨い。マジで旨い」などと話題となっていただけに、350万食を突破したところでの終売に、驚きの声も多数寄せられていた。物価高騰により、各社牛丼値上げとともに鶏肉メニューの強化が相次いだ中、吉野家の親子丼終売の理由と、今後の展望を同社に聞いた。

■開発期間10年、販売期間はわずか2ヵ月… 『親子丼』終売の次なる注力は『から揚げ』

 今年4月、10年ぶりに復活販売された吉野家の『親子丼』。“箸やレンゲが止まらない、うまい・やすい”をコンセプトに、開発期間は10年に及んだ。特にこだわったのは、「たれ」と「価格設定」だという。

「たれは濃口醤油と本味醂、黒蜜糖をベースに焼津産かつお節と北海道産昆布の風味をきかせました。さらに、鶏のうまみがつまったエキスを追加し、うまみと風味がしっかりとした『親子丼』によく合う奥深い味わいのたれとしました。このたれをふんだんに使ったことで、とろとろの玉子とたれが鶏肉、玉ねぎ、ご飯を抱きこむ『親子丼』が実現しました」(吉野家・広報/以下同)

 玉子2個使いの商品であっても、“400円以内”のリーズナブルな価格設定にこだわり、『親子丼並盛』は398円(税込437円)、『親子丼大盛』は568円(税込624円)で提供された。この「うまい」と「やすい」、どちらも叶えるために10年の時間を要したのだ。しかし、販売開始からわずか2ヵ月で販売終了が発表された。