今回は、東京にある浪曲の定席「浅草木馬亭」での出張収録。
四番弟子の志のぽんは、8人いる弟子のなかで群を抜いて“ユニーク”で、相当な変わり者。志の輔からの「落語を見せてくれ!」というお願いに一度も従ったことがなく、けいこもつけてもらっていないという。
妻は、アメリカのIT企業の日本営業をしている国際派。出会いは、志の輔のシンガポール公演だった。彼女が志の輔の大ファンで、当時、現地のホテルの営業担当だったため、なんとか自社に泊まってほしいと猛アタック。付き添いで来ていた志のぽんと知り合った。
彼女から見た高座での第一印象は「座布団の上に小さいカマキリが乗っているような印象」。しかしその後、コロナ禍により彼女は帰国を強いられ、運命が動きだす。やがて志のぽんの落語を東京で観ることになると、枕(導入部)で話された一言が刺さった。
一方、その枕からもその人間性は感じられない。人間として興味がわいた彼女は、一度話してみたいと落語を題材にした映画へと誘った。
初デートから約1年で交際開始。最初の誕生日には何もしてくれず、彼女が不満をもらすと、志のぽんは翌年、得意気に「今年はプレゼントありますよ」と言い出した。しかしその中身は、恐怖の手作りプレゼントのオンパレード…。これにはMC2人も「めっちゃ怖い!」「気色悪い!」と大パニックで、客席から悲鳴に似た声があがる。
しかし、理由を聞くと一気に愛おしい気持ちに。キョーレツながらもかわいらしい志のぽんに対して、彼女は「一緒にいると不安な気持ちになって『生きてる!』って感じがする」とほれこんだ。
2023年7月に結婚。志の輔によれば、結婚して以来、志のぽんは妻の前で毎晩、ある秘密の儀式を催しているようで…。ラストには、志の輔から愛弟子夫婦へ愛あふれるメッセージが贈られる。夫のユニークさを開花させるためにも、妻の協力が不可欠だと師匠。