オリジナルメンバーの平均年齢が76.6歳となる日本最年長バンドのグループサウンズ、ザ・ワイルドワンズが9日、都内で開かれた結成58周年記念コンサートに先立ち、囲み取材に応じた。

 ザ・ワイルドワンズは2015年4月に亡くなった作曲家加瀬邦彦さんをリーダーに、1966年に結成した。
グループの名付け親は加山雄三。加瀬さんが亡くなった後、鳥塚しげき(77)、植田芳暁(76)、島英二(77)というもともとのメンバーに加え、加瀬さんの次男・加瀬友貴(42)が加わり、活動を続けている。

 植田は「気が付いてみたらば、日本最年長バンドとなっておりました。THE ALFEEの皆さんも素晴らしいですが、私たちは年齢だけは負けておりません。さらに彼らの上になりますからね」と結成58年を振り返った。そして、「毎年毎年、こういう大きなコンサートの目標とか、いろんな目標を決めてね、1年1年をしっかりね、足を踏みしめて生きていこうということで、常に前を向いて 頑張らせていただきたいと思います」と意気込みを見せた。

 鳥塚はコンサートに向けて、「今日この瞬間にですね、できることをやろうということでございまして、今出る声で、できる限り皆さまに歌をお届けしたいと思っております」と語った。

 再来年には結成60周年を控える。島は「僕たちにとって、今何が大事かっていうと、明日生きてるかってこと」と笑いを誘いつつ、「健康には気を付けて、それでまた仕事、次の仕事、とニコニコやっていくたびに、2年なんてあっという間に立ってしまいますから。気が付けば60周年だねって、今と変わらない元気でいけたら」と60周年への思いを披露した。

 加瀬は「父がよく音楽で笑顔と元気を届けたい。世代を超えて人々を元気に、豊かにしたいと言っていて、 やはり60周年に向けて、ザ・ワイルドワンズを知らない方も含めてたくさんの人に届けて、日本を元気にするような、一旦を担えるような活動をしていきたい」と加瀬の思いを受け継いでいく決心を新たにしていた。


 コンサートには約1200人の観客が集まった。デビュー曲「想い出の渚」をはじめ、メドレーも含む約30曲を演奏した。
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