元SMAPのメンバーでオートレーサーの森且行(50)が11日、都内で行われたドキュメンタリー映画『オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版』(29日公開)の完成披露イベントに登壇した。

 森は「ようやく完成したので、僕も感謝しております」としつつ、「うそでしょと思いました。
全国の映画館で僕の映画をすることが信じられなくて。何度も冗談でしょと言ったのですが。何度も断りましたが、監督の情熱に負けました」と照れ笑い。「オートレーサー仲間には恥ずかしくて言えなくて」とはにかんでいた。

 穂坂友紀監督は「これから森ロスがやって来るとは思っています。近くで回せないと思うのは悲しいです」と本音を吐露した。そして「60歳の且行、70歳の且行を見たいとも思います」とニヤリ。森は「ファンの方々が喜ぶと僕もやらなきゃいけなくなっちゃう。60の且行?見てみたいですか?」と客席に問いかけると、観客は拍手で反応。「頑張れるかな」とこぼしつつ、前向きだった。

 森はレースで着用しているものと同じモデルのヘルメットを抱えて登壇。降壇の際には「かっく~ん!」と歓声も。
優しい笑顔で手を振り返していた。

 森は、1996年にSMAPを脱退し、幼少期から夢だったオートレーサーに転身。GIIを3度、GIを2度制覇。2020年11月最高峰グレードレース日本選手権で悲願の初優勝も21年1月にレース中の事故で腰椎破裂骨折・骨盤骨折の重傷を負ってしまう。両足にまひが残りながらも、約2年に及ぶ壮絶なリハビリを経て、23年4月6日に地元・川口オートレース場で802日ぶりに復帰し、カムバック勝利を果たした。

 今作は、23年3月に開催された『TBSドキュメンタリー映画祭』で上映された『オートレーサー森且行 約束のオーバルへ』をもとに、大幅な追加撮影映像を交えて再編集され、森の不屈の闘志の源泉を浮かび上がらせる全く新しい内容となっている。監督は、テレビ番組での取材をきっかけに森の生き様に惚れ込んだ穂坂氏が務めた。
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