今作は、東野圭吾さんの同名小説を実写化した作品。『白夜行』『手紙』の系譜を受け継ぎながら、ミステリーの枠を超えて「罪と罰」という核心的なテーマを重厚な物語で描く。
松村が演じるのは、殺人事件の容疑者となった倉木達郎(三浦友和)の息子・和真。今田は、刺殺された善良な弁護士・白石健介(中村芝翫)の娘・美令を演じる。父親同士の事件をきっかけに出会った2人は、それぞれの父親の言動に違和感を抱き、やがて事件の真相を追うことになる。
台湾現地の50媒体がかけつけたレッドカーペット。フォトセッションでは、オフィシャルカメラへのポーズやファンからの手振りに笑顔で応え、司会者から「ハートポーズ」のリクエストが飛ぶ一幕も。3人でキュートなハートポーズを披露すると、集まったファンやカメラマンから大きな歓声が上がった。
続いて、松村が「大家好!我是松村北斗」と現地の言語であいさつ。鳴り止まない大歓声の中、「この映画とともに台湾の地に来られたこと、皆様にお会いできたこと、そしてこの映画が台湾の地で見ていただけることを本当にうれしく思います」と感謝を述べた。
さらに「『白鳥とコウモリ』が台湾でも公開されるということで、こうして直接皆さまに映画のお話ができること、届けられること大変うれしく思います」とかみしめる。岸監督も「本当に今、空が晴れてきて…もう本当にうれしいです。歓迎していただいてありがとうございます。『白鳥とコウモリ』よろしくお願いいたします」と万感の思いを言葉にし、レッドカーペット会場は終始温かな熱気に包まれた。
また、この日は100年以上の歴史を誇るレトロな赤レンガ建築「西門紅楼の広場」を訪れて写真撮影するなど、台湾らしいスポットも堪能。現地の空気感を存分に味わってから、一行は劇場内へと移動した。
続く劇場内での舞台あいさつでは、大きな拍手に迎えられてキャスト・監督が登壇。登壇直後、松村が「大家好!我是松村北斗」、今田が「大家好!今田美桜です」、岸監督も「大家好!」と声をかけ、会場を一気に沸かせた。
トークセッションにて、司会者から「作品への出演・監督を決めた理由」を問われると、松村は「基本ミステリーというものが軸にありながらも、登場人物たちの関係性や空気をじっくりと描いて堪能するような余白がたっぷりあって、リズムが変わることがすごく面白かった」「パートによって何がメインに据えられているかがコロコロ変わるような魅力があり、映像化は難しいだろうけれど、出来上がった時に自分でも面白いものができたと思えそうだと感じ、ぜひ参加したいと言いました」と振り返った。
続いて今田は「容疑者の息子と被害者の娘という禁断のバディが、父を信じたり疑ったりしながら真相を探っていく姿がすごく新しいと思いました」「美令の父親を信じる強さの中にどこか切なさや寂しさを感じて、役にすごく惹(ひ)かれ、演じさせていただけるのは幸せなことだなと思ってお引き受けしました」と役への熱い思いを明かした。
岸監督は「容疑者の息子と被害者の娘がタッグを組んで追い求めていくというのは現実にはほとんど起きない設定ですが、演出する上で一番惹かれた部分でした。お二人ならあり得ないかもしれない状況の中でもバディになっていく姿を表現できるという確信がありました。台湾の撮影監督ウェイン・ローさんと光と影の演出をいろいろと話し合い、とても良い映像が撮れてやり甲斐がありました」と作品への深い自信をのぞかせた。
会場の観客からのQ&Aコーナーでは、熱心なファンから直接質問が寄せられた。劇中で美令が身につける赤いアイテムが途中でなくなることへの演出意図について問われた今田は、「真相が分かった後は色味を落としていこうというと話を事前にしていて、そこに気づいてくださってうれしいです」と笑顔で回答。
さらに、「役を通して得たもの」を問われた松村は、「監督が『その場の気持ちで演じていればいい』と安心させるように言ってくださり、観てくれる方をもっと信用して自分はその瞬間の一瞬一瞬に集中していいのだなという勇気をいただけました」と熱く語った。今田も「情報が溢れる時代だからこそ美令のように自分の目で見極めて行動に移す大切さを感じました。また白黒だけで割り切れない人の複雑な感情や優しさに触れ、もっと物事を広く見て許す心を持てるようになりたいと感じました」と言葉に力を込めた。
最後に、松村が「自分たちの作った映画が海外や台湾でどう影響するのか想像できなかったですが、この場に来てポジティブなエネルギーを感じて力強い時間を共有できました。また映画とともに台湾を訪れたいです」、今田が「台湾で映画が公開され、皆さんのお顔やメッセージにとても感銘を受けました。またぜひ台湾に来てお会いしたいです」、岸監督が「台湾でも非常に人気のある東野圭吾先生の原作のもと、日本と台湾で同時に公開できたことが本当にうれしいです。
降壇後、2人は一日を振り返ると、松村は「熱狂的だなと思いましたし、東野さんの映画が公開するっていうのが、かなり楽しみなことなんだなっていうのを体で感じられて、本当にうれしかったです。ありがとうございました」とコメント。今田も「こんなにも温かく歓迎していただいて、本当に感謝でした。そして、(観客と)直接お話しすることができたので、より映画を届けられたのかなと思ったりしています。楽しかったです」と満喫した。国境を越えて『白鳥とコウモリ』の魅力が力強く伝わったスペシャルな一日を噛みしめた。

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