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 「美少女フィギュア」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは精巧に造形されたキャラクターの立体像でしょう。しかし、その概念を文字通りに解釈し、斬新なアプローチで具現化してみせたのはXユーザー「しろまる460」さん。


 「深く考えず勢いだけで作った作品をポストする」というハッシュタグと共に投稿したのは、一見すると女性の全身シルエットを象ったグレーのフィギュア。しかし、驚くべきことに角度を90度変えて正面から見ると、なんと「美少女」という漢字そのものの形へと変化したではありませんか。その発想はなかった……。


■ ファミレスでの他愛のない会話から生まれた3Dトリック作品

 普段はオリジナルガレージキットや立体パズルなどの制作を手がけている、しろまる460さん。このありそうでなかったユニークな作品について、話を聞きました。


 2023年7月ごろに制作されたという本作ですが、アイデアが閃いたのは、なんとファミリーレストランで妻と他愛のない話をしていた時だったそうです。「誰もが思う美少女フィギュアって何だろう」と考えを巡らせる中で、いっそのこと「美少女」の文字自体が形になっていたら面白いのではないか、という発想から二人で案をまとめたとのこと。


 最初の構想では、「魚」の漢字を魚の形に見せるような、1方向のみから見る平面的なデザインを想定していましたが、それだけでは面白みに欠けるため、もっと立体的な要素を取り入れたいと模索するうちに、「3D(三次元)の空間を活かせば、角度によって見え方が変わる作品ができるのではないか」と閃き、現在の形へ。


 まさにハッシュタグの通り、ファミレスで食事をしている中で、深く考えずに勢いでアイデアがまとまったと振り返ります。

■ AIに頼らず自身のデータを流用 「少」の文字を繋げるための工夫も

 実際のモデリングデータの制作にかかった時間は約2時間。思いつきの勢いをそのまま形にするべく作業が進められました。


 制作にあたっては、手軽にAIを使って女の子のシルエットを出させて写し取る方法も頭をよぎったそうですが、それでは自分の作品という実感が持てないと考え、あえて手間のかかる方法を選択。当時自身で制作していた女子高生のフィギュアのデータを用いて、ポーズを変更してシルエットを抽出しました。


「美少女フィギュア」ってそういう……シルエットが文字に変化する奇抜な発想の立体像
女性のシルエット


 そうして出来上がった女性のシルエットに漢字のデータを噛み合わせていきますが、そのまま単純に合成しようとすると、漢字の「少」のパーツが空間内でバラバラになって崩壊してしまうという技術的な壁に直面します。


「美少女フィギュア」ってそういう……シルエットが文字に変化する奇抜な発想の立体像
「少」の文字がバラバラにならないよう工夫


 そこで、パーツ同士が3D空間内でしっかりと連結して一体のオブジェクトとして出力できるよう、書体の太さやバランスを細かく調整し、みごと破綻のない作品の完成に至りました。


「美少女フィギュア」ってそういう……シルエットが文字に変化する奇抜な発想の立体像
「少」の文字がバラバラにならないよう工夫

■ 自身も納得の出来栄え 「もうこれ以上の美少女フィギュアは作れない」

 文字通りに「美少女」を立体化した本作の出来栄えについて、しろまる460さんは「もうこれ以上の美少女フィギュアは作れないなと思っています。誰が見ても、どう見ても美少女フィギュアですからね!」とユーモアを交えて大満足の評価を語ってくれました。


 ファミレスでのひらめきと、それを確かな技術で即座に3Dデータへ落とし込んだ職人技が生み出した驚きのアイデア作品。しろまる460さんは、「今後は正攻法でデジタル、アナログ問わずフィギュア制作に挑戦し続けたい」と、これからのモノづくりへの意欲を示しています。

<記事化協力>
しろまる460さん(@shiormaru_460)


(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2026060907.html
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