最後にはプロ棋士・佐藤紳哉六段も登場!? 痛いアイドルこと"痛ドル"の頂点を決める戦いがまさかの展開に!

最後にはプロ棋士・佐藤紳哉六段も登場!? 痛いアイドルこと"痛ドル"の頂点を決める戦いがまさかの展開に!

 痛いアイドル、略して"痛ドル"。その痛ドルを集め、No.1痛ドルを決める「痛ドル甲子園」が、9月20日、J-SQUARE SHINAGAWAで行われた。今回のイベントは、"甲子園"というだけあり、出場者9名が3名ずつの3組に分かれ、第一試合から第三試合というかたちで予選を行い、その勝者たちとスペシャルゲストの4名が決勝戦を戦って、優勝者を決めるというトーナメント戦だ。エントリーしたのは、ニコニコ生放送の生主(ユーザー生放送の配信者)としても知られていたりする、自薦他薦された面々。その強烈な個性を放つ痛ドル9名の白熱した(?)ステージの模様を、筆者の独断と偏見でお届け! 果たして優勝は誰の手に? この記事を読んだら、あなたも痛ドルの魅力にハマる......かもしれない!?

■第一試合 挙動は謎すぎるが、妙な一体感が生まれるアイドルたち

ななかと!(七歌) "歌うま兄妹ユニット+お母さん乱入=残念なステージ"
 ステージが始まり、初めに登場したのは、初音ミクのコスチュームを着た女の子、七歌だった。しかし、歌唱力はあったので、ボーカロイドのコスプレ衣装だけなら、そんなに痛くはないような......と思ったのも束の間、男性の歌声が。すると、ステージに(本人曰く)マンガ『テルマエ・ロマエ』の主人公・ルシウスのような、カーテンをトーガ風にまとった体格のいい"お兄ちゃん"が登場! だが、見た目は確かに残念だとしても、2人のハーモニーは絶妙で、"痛い"というほどでは......と思っていると、今度は七歌が歌いながらステージを退場。衣装チェンジでもするのかと思えば、なんと、七歌が付けていた初音ミクのツインテール(ウィッグのバンス)を付けた"お母さん"が歌いながら登場! しかも、このお母さん、声量もあって、めちゃくちゃ歌が上手い! が、傍らで目をつぶり、ひとりしっとりと歌い続けるお兄ちゃんの髪に、なぜか自分が付けているバンスを付けて去っていく......。そして、お母さんと入れ替えで再び登場する七歌。まったくもって、行動が謎過ぎる。歌はうまいのに、残念なステージだった。......って、そこが"痛い"のか!

スーパースター国民的美少女 立花なぎさ "根拠のない「大丈夫」に、「なにがだ~」の総ツッコミ"
 見た目は、アイドルらしいキュートな衣装で登場した立花なぎさと助っ人(?)の永井ともみ。今回は、この2人による、「ナポリタンきゅるるん」というユニットでのステージらしい。モーニング娘。の「恋のダンスサイト」と島谷ひとみの「Perseus ―ペルセウス―」と、盛り上がるはずのナンバーを歌うが、なんとなくノリはアイドルライブというより、カラオケの盛り上がり......。しかも、挨拶はというと、非常にまったりしたしゃべり方で、「超絶かわいいスーパースター、国民的美少女、立花なぎさです」。おいおい......と思ったのも束の間、すかさず、ファンから「ないわっ!」とツッコミが。それでも「大・丈・夫!」と答える彼女に、「なにがだ~!」と会場からも声が上がる。そして、普段はお笑い芸人をやっているという立花なぎさが、永井ともみからもらったという、絶対にスベらないというネタを披露することに。会場の期待がちょっと上がる中......、「私、来月で35歳です!」。唖然とする観客に「大丈夫!」と立花なぎさ。もちろん、観客から返ってきた言葉は「なにがだ~!」だった。

まったん "「⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン」で終わったステージ"
「今日はオタ芸が見たくて、『ロマンティック 浮かれモード』を歌います。みなさんのオタ芸を写真に収めたいと思うので、よろしくお願いします」と登場した、まったん。さっそく、「ロマンティック 浮かれモード」が流れる。かわいらしいハイトーンボイスのまったんだったが、歌唱力はかなり残念な感じだ。が、すでに本人の歌声よりも、観客の「おー」と叫ぶオーイングの方が勝っている様子......。そして、1曲目が終わるなり、「オタ芸が見れてよかったです。次は『創聖のアクエリオン』を歌いたいんですけど......」とまったん。オタ芸ナンバーが続くことに「?」となる観客だが、容赦なく曲が始まる。が、いきなり「ブーン」と言いながら、両手を広げてステージを貼りし回るまったん。まさかの展開に観客からも「えぇっ!?」と驚きの声が。結局、まったんは「ブーン」「ワン、ツー、ワン、ツー」「ニコ厨【編注:ニコニコ動画の視聴者のこと。イベントはニコニコ生放送で中継されていた。】、舞い(愛)してる~」をくり返し、オタ芸を打つ観客を写真に収めているだけだった......。

■第二試合 ほかと比べると、比較的まともに見えるアイドルたち

やみん "人を病ませる電波ソングで、会場は疲労困憊に!?"
「世界を創作る(つくる)アイドル」として、ニコニコ生放送や同人音楽で活動しているやみん。トーク力も高く、ステージ前の観客エリアに微妙な空間があると、「なんかこの辺に100円ハゲがでいているんですけど~。もっと寄ってくれたら、アデランスとか使った気分になる(笑)」と、なかなか気が利く言い回しが面白い。が、歌う曲はオリジナル曲のようだが、かなり病んでいる電波ソング。1曲目は、いきなり「お薬、好きですか?」のかけ声。「危険ドラッグ? 脱法ドラッグ? ダメですよ、痛ドルだからってナメてもらっちゃ! やみんが"お薬欲しいです"と言ったら"お薬欲しいです"と言ってください!」とやみん。そして、曲が始まると「お薬欲しいです!」コールが会場に響く。続く、2曲目は、冬コミ(コミックマーケット87)でリリースする曲から、先行して初披露するという曲。本人曰く、"人が疲れる歌"とのことで、「毎日疲れているんだろ? 社会で」とやみん。今度は会場に、「(仕事)辞めたいなー」「疲れたなー」というコールが......。アイドルって、人を元気にするものですよね!?

もなみ "ラジオ体操第一で拍手を巻き起こす、重量級アイドル"
ドラえもん』のオープニングとともに登場し、「こんにちは、ぼく、ドラえもんです」と、ドラえもんの声マネから始まった、もなみのステージ。見た目はかなりインパクトがあるが、意外と歌って踊れる重量級アイドルもいる世の中。きっとギャップを魅せてくれるに違いないと思えば、「歌詞を覚えられないので、今日はみんなでラジオ体操をしようじゃないか」と話すもなみ。「楽しんでやりましょう」というかけ声で、本当に「ラジオ体操第一」の曲が。「本当にやるんだ(笑)」と苦笑いする観客も、まさかのオタ芸を打ちながらラジオ体操。もちろん、両足飛びの時はお約束ともいえる、もなみが震源の"地震"も発生した。そして、もなみが「できる人がいたらやって欲しいけど、声だけ出してくれてもうれしいです」と話し、このために衣装を用意したという2曲目は、なんと「ソーラン節」! 会場には、「ソーラン、ソーラン」「どっこいしょ、どっこいしょ」の声が響く。そして、踊り終り、本気で息切れするもなみに、観客が「お疲れ~」と温かい声をかける。全力を出し切った、なかなか良いステージだった。

加藤未来 "歌って踊っている時だけは、一番まっとうなアイドル"
「おたぽる」でコラムの連載を始めた加藤未来が、エントリー! 大ファンという、でんぱ組.incが「キラキラチューン」のMVで着ていたセーラー服のレプリカ衣装(最上もがモデル)を"わざわざ"着ての登場だ。「今日は痛いアイドルになれるよう、頑張ります。だって、1万円もらえるんだもん!」と頑張って"痛い子"アピールをしている姿が、逆に痛い......。しかし、いざ歌い始めると、今年の春まで、"そこそこ"のアイドルとして、"そこそこ"のステージに立っていただけあり、歌唱力や観客の盛り上げ方は、ダントツに上手い。もちろん、今は本職になったダンスは、キレキレ。会場からは「未来ちゃん」コールも起こり、よくある普通のアイドルライブの光景に。しかし、MCに入るなり「実はアイドルじゃありません。普段はアイドルさんの振付を作っています。でも、気づいたらここにいました」と、またトークに微妙な"痛い子"アピールを混ぜてくる。頑張って痛ドルになろうとしている姿が逆に痛い......。

■第三試合 一部を除けば、実はすごい人たち!?

銀河流星 "現役時代は痛くなかったのかが気になる実力派"
「今日、唯一の男性アイドルですよ。お待たせしました」と登場した、銀河流星。「今日は男一人なので、頑張っていきたいです!」と言って、歌ったのはアニメ『武装錬金』のオープニングであった福山芳樹の「真赤な誓い」。熱い名曲だけに、会場からも「お~!」と歓声が上がる。そして、期待を裏切ることなく、よく通った安定したボイスで、熱唱する銀河流星。なんでも昔は歌手だったらしいが、すでに引退していて、5年ぶりにステージに立ったとか。「歳とって声が出ないですね」と話す銀河流星だが、そんなブランクを感じさせない見事な歌声だ。期待の2曲目は、"愛していると言ってくれ"の歌詞が印象的なアップテンポのオリジナル曲。熱いラブソングとあって、最後は投げキッスのサービス。女の子がいれば、キャーキャー言いそうな、プロの実力を感じる貫禄あるステージだったと言えるだろう。......本当に、短パンからのぞかす、すね毛ボーボーのナマ足と、微妙にノリに困っている会場の男性客たちを除けば。もっとも、どこか痛いところがあるからこそ、今回のエントリーとも言えるのだが。

大西由希子 "天才と何とかは紙一重な、世界的サックスプレーヤー"
 見事なサックスのテクニックを披露したのは、ピンク色の髪が目を引く、ちょっとギャルっぽい大西由希子だ。いきなり始まったジャズの演奏に、会場は戸惑っていたが、次第に手拍子が起こり始める。そこはもうジャズクラブだ。しかし、誰もが、「絶対に間違ってきちゃったよ、この子」と思った矢先だった。拍手喝采の中で始まったMCに絶句する。「あなたの心をハートキャッチ! サックスプレーヤーの大西由希子です。ゆっこはミラクル星から来た、5歳のサックスプレーヤーで~す。ミラクル星から地球にミラクルを起こしにきました」とまったりした声で話す大西由希子。なんでも、TBSのスポーツバラエティ『SASUKE』や、大食い選手権などにも出演者したことがあるとか。どうやら、15歳からサックスを始め、パリなど海外でも活躍しているという世界クラスの演奏家だが、人柄は"不思議ちゃん"のようだ。彼女のテンポについていけないまま、ステージは2曲目へ。「みんなも知っている曲です」と言って、演奏を始めたのは、初音ミクの「メルト」だ。会場のヲタには馴染みある曲だが、レベルが高過ぎて、なぜか別世界に感じたステージだった。

少女☆タコサム "ぶりっ子をするほど、なぜかかわいく見える痛い魅力"
 ひと言で説明するなら、ひと昔前に、お笑いコンビ・ガレッジセールのゴリが演じた"ゴリエ"が近いかもしれない。「この世界には、獣にも人間にもなれない生き物がおったそうだ」というナレーションで登場したのは、セーラー服を着た女の子、少女☆タコサム。「本当のアイドルが来ましたよ~」と話す彼女(?)は、「ぶりっ子~、ぶりっ子~、やりすぎちゃうと痛い子~」と歌いながら踊りだす。ぶりっ子のポーズを取り入れた振付だが、なぜかかわいく見えてしまうのが不思議だ。と、今度は「タコサムゲッチュ!」のコールで会場を盛り上げる。会場の一体感が出たところで、「ちくわがいっぱいあるよ」とナレーション。すると、スクールバックから、ちくわを取り出し、なんと観客に次々と口移しを始める少女☆タコサム。会場も大爆笑だ。そして、「ちくわー」とでスボイスでシャウトする"ちくわジェラシー"なる新曲を披露。「これがかわいいちくわの食べ方よ!」と、がっついてちくわをほお張る姿も面白い。グイグイといく力強いパフォーマンスは、中の人が男性だからこそできる技なのかも。

■決勝戦 将棋界のアイドルの参戦で、まさかの展開が...!?

佐藤紳哉 六段 "甘い言葉をささやく、将棋界のアイドル登場!?"
 スペシャルゲストとして、プロ棋士の佐藤紳哉 六段が決勝戦に登場。「アイドルファンと将棋ファンは、近いところがあると思うんだよね」と応える佐藤六段は、恥ずかしい時に使うギャグ「穴熊があったら入りたい」(将棋の守備のひとつ"穴熊"と"穴があったら入りたい"をかける)など、説明を要する将棋ネタのギャグやコントを披露してくれた。さらに、"砂糖のように甘い言葉で深夜に君を寝かさない"という佐藤六段のキャッチフレーズから、将棋にまつわる甘い言葉も飛び出す。しかも、「この局面、成るのが普通だけど、成らないでいこうかな。君の前では、いつもありのままの自分でいたいから」という台詞では、"カツラを取る"という持ちネタもしっかりやってくれた。そして、佐藤六段を有名にした、2012年のNHK杯テレビ将棋トーナメントでの対局前インタビューをパロディにした「君、強いよね、序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ。そんな君が、好きだよ」で佐藤六段流の"甘い言葉"メドレーを締めくくった。将棋ネタに会場は盛り上がったが、佐藤六段としては、甘い言葉がかなり恥ずかしかったようで、「穴熊があったら入りたい」とのことだった。

 決勝戦は、佐藤六段のステージの後、予選を勝ち抜いた、まったん、加藤未来、少女☆タコサムが予選で一緒だったメンバーとコラボレーションしたステージを披露。そして、佐藤六段には痛ドルとしての信任投票を、残る3人は痛ドルNo.1を決め投票をするかたちとなり、一番票を集めた者が優勝ということになった。さて、決勝戦の投票結果はというと、加藤未来と少女☆タコサムが接戦だったが、僅差で加藤未来が勝利。本気で喜ぶ加藤未来だったが......、どこからともなく「佐藤六段、まだ駒【編注:六段への投票は将棋の駒で行われた】あります!」の声が。そして、まさかの佐藤六段が"優勝"する展開に......。

 なんとも、"痛い"オチで終った、今回の「痛ドル甲子園」だったが、ひとつだけ言えることがある。それは、どのアイドルも、全力で観客と楽しめる空間を作っていた、ということだ。確かに、パフォーマンスはぱっと見"痛い"が、その"痛さ"こそが、人々を楽しませるエンターテイメントなのかもしれない!?

■痛ドル甲子園準優勝 加藤未来からのコメント
 普通に歌っただけなのに、準優勝になったので、痛いのかな~? よく、人と話が成立しないとは言われますが、今回のステージではアピールしていないので、自分ひとりでステージを楽しんでしまっていたのが出てしまっていたからでしょうか? でも、改めてアイドルライブは楽しいなと思いました。

■痛ドル甲子園優勝 佐藤紳哉 六段からのコメント
 僕も将棋界では"痛い"と言われてきたので、痛ドルの頂点に立つのも悪くないのかなと思います。ちょっと痛いネタをこれからも磨いていきたいな。でも、磨きすぎると痛くなくなっちゃうので、程々にしていくといいんじゃないかと思いますね。これからも応援してください。ありがとうございました。
(取材・文/桜井飛鳥)

■痛ドル大募集!
半年に1度の痛ドルイベント開催に向けて、"痛ドル"を探しています。痛ドルを知っている、私こそ痛ドルという方は、主催者のTwitterまで。

痛ドルイベント主催者 さちこ Twitter
https://twitter.com/sachi0210ko

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