『シン・ゴジラ』庵野秀明総監督ロングインタビューが「週刊新潮」に! 「経営のことも考えちゃうんです」と経営者の顔を見せる!?

『シン・ゴジラ』庵野秀明総監督ロングインタビューが「週刊新潮」に! 「経営のことも考えちゃうんです」と経営者の顔を見せる!?
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 観客動員約551万人、興行収入は80億円を突破!(11月16日付) 公開前は「ゴジラよりエヴァを早く何とかしろ」だの、「また長谷川豊かよ!」などと言いたい放題、言われたい放題であったが、公開後はその完成度の高さから、アンチもおたぽるも一斉に手の平を返して賞賛、2016年を代表する大ヒット作となった映画『シン・ゴジラ』。

 多様なコラボグッズが販売されたり、イベントが行われたり、サメ・パニック映画『シン・ジョーズ』が公開されてみたりと、大ヒットの余波は多岐に渡って及んでいるが、11月17日発売の「週刊新潮」11月24日号(新潮社/以下、「新潮」)が、総監督・脚本の庵野秀明へのロングインタビューを掲載!

 新潮がSF・アニメ映画のクリエーターインタビューとは珍しい。しかもサブキャッチは“「シン・ゴジラ」総監督 「庵野秀明」が2時間語った”となかなか気合が入っているので、ざっくりとその内容を紹介してみたい。

 インタビューはQ&A式ではなく、庵野総監督の一人語り風。インタビュー序盤は『ウルトラQ』『ウルトラマン』(ともに66年)と出会い、特撮にハマったこと。『仮面ライダー』(71年)で、さらに特撮にのめり込みつつ、『宇宙戦艦ヤマト』(74年)、『機動戦士ガンダム』(79年)といったTVアニメのおかげでオタクになってしまったといった内容で、特に目新しいエピソードはない。

 細かく『ウルトラマン』のスーツが撮影時期によって3タイプあること、怪獣や宇宙人の中ではザラブ星人が好きといった、面白い小ネタも庵野総監督は披露している。そこんところ、もうちょいつついてほしいな、と思うところなのだが、インタビューのメインテーマと外れるためかサラっと流している。

 その後、高校生時代に『ナカムライダー』、大学生時代に『帰ってきたウルトラマン』など自主映像を制作した思い出へと話題は移行していく。この間、ドラマにもなった名作コミック『アオイホノオ』(作:島本和彦/小学館)でも描かれた、かの有名な「DAICON FILM」に参加し、日本SF大会でオープニングアニメを制作しりと面白いエピソードが腐るほどあるはずだが、インタビューのメインテーマと外れるためかまたもやサラっと流している。

 続いてTVアニメ『超時空要塞マクロス』(82年)で“板野一郎、『風の谷のナウシカ』で宮崎駿と出会ったことに触れるも、インタビューのメインテーマと外れるためか、『トップをねらえ!』(88年)や『ふしぎの海のナディア』(90年)、もちろん『王立宇宙軍 オネアミスの翼』(87年)にも触れることなく、話題は一気に株式会社カラーの設立へと飛ぶ。

 カラーの立ち上げ当初の内情や、なぜガイナックスを辞めたのか、アニメ制作におけるビジネスモデルについて明かす庵野総監督。ここがメインテーマだったのだろう、なぜ従来の仕組みではアニメ制作スタジオに利益が回らないのか、『エヴァンゲリオン新劇場版』は製作委員会方式ではなく、カラーの全額出資で制作となったのかについて、紙幅を厚めにさいて熱く語っている。

 さらに、アニメが成功しても、監督やクリエーターにはギャラが回らない、だからカラーは出資した。さらに今後もカラーは出版事業のほか、貴重な資料や当時の原画の散逸を防ぐため、特撮やアニメのアーカイブ事業にも取り組んでいくと語る庵野総監督。

 その語り口はまるで、仕事のできる経営者、あるいはエリートサラリーマンのよう。夫人である安野モヨコの名作『監督不行届』(祥伝社)や、島本和彦をはじめとする庵野秀明を知る人々から語られるエピソードからファンが抱いていたであろう、「重度のオタクで、変人で常識不足なところもあって、常に締切ギリギリ、たまには締切も破るけれど、すごいものを作るスーパークリエーター」という庵野秀明像からはかけ離れており、正直ちょっと寂しく感じる部分もある。

 だが、細かいところまでよく読むと、『エヴァンゲリオン新劇場版』は全額出資したが、17年2月から放送される『龍の歯医者』(NHK BS)は、アニメ制作はカラーが務めるものの、主幹事がNHKなのでNHKにお任せ、と早くも予防線を張っているし、『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』についても、順調に発行が遅れていることに対して謝罪っぽいコメントを残している。基本はあまり変わっていないのかも、とちょっと安心させてくれる(?)。

 インタビューはカラーの設立10周年を記念して行われる展示会の宣伝をしつつ、“代表取締役も兼業しているので、会社の経営のことも考えてしまうんです。最近は「週刊ダイヤモンド」や「週刊東洋経済」も読むようになっちゃいましたから”という秀逸なオチで締めている。10年間も経営者をやっているのに、最近なのか……。

 なお5Pに渡るロングインタビューであったが、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の制作進行具合、公開時期に関するコメントは一言もなかった。インタビューのメインテーマと外れるから聞かなかったのか、それとも原稿チェックで削られたのか。気になるところだ。

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