「赤坂大歌舞伎」チケット情報
舞台は江戸時代。気の弱い男・太郎(勘九郎)が愛する歌(中村七之助)を幸せにするために転生を繰り返していくという物語だ。全編、現代語のセリフで書かれており、歌舞伎を普段見慣れていないひとにも聞き取りやすく、蓬莱の描く登場人物たちの心の機微がそのまま伝わってくる。切り絵を用いた舞台美術や、歌舞伎には珍しくピアノを使った音楽など、歌舞伎の枠にとどまらない演出も随所に施された。
前日の会見で蓬莱は「歌舞伎の役者さんたちが『新しい歌舞伎だね』と言ってくださる。演劇のひと(ファン)が見ると歌舞伎のおもしろさを十分に堪能できるし、歌舞伎のひと(ファン)が見ると、また演劇のおもしろさも味わえるんじゃないかなと。両方をミックスしたような融合が見ものなのでは」と手ごたえ十分。
蓬莱とのタッグを熱望していた勘九郎は「念願叶って蓬莱さんに作・演出をしていただいて、すごく充実した稽古を過ごすことができた。1日1日のライブ感を大切に、ひとりでも多くのお客様に僕たちの思いを届けられたら」と意気込み。