新感線からの“サンキュー”が詰まった極上時代劇

新感線からの“サンキュー”が詰まった極上時代劇
劇団☆新感線の旗揚げ39周年を記念した“サンキュー公演”、いのうえ歌舞伎《亞》alternative『けむりの軍団』が、7月15日、東京・赤坂ACTシアターで開幕した。脚本を手がけるのは、2016年の『乱鶯』以来2度目の参加となる倉持裕。

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かつて軍配士として目良家と戦いながら、現在は浪人となり、賭場通いの日々を過ごしている真中十兵衛。そこでテラ銭泥棒の濡れ衣を着せられた十兵衛は、人質の子分を助けたければ、真犯人である美山輝親を5日のうちに連れ戻してくるよう命じられる。一方、目良家に正室として嫁ぐも、厚見家との同盟を反故にされ、家臣の雨森源七と共に城から逃げ出した紗々姫。そしてある木賃宿で十兵衛、輝親、紗々姫と源七が顔を合わせることになり…。

3年ぶりに赤坂ACTシアターに帰って来た新感線。その内容は、ザ・エンタテインメントな王道時代劇だった。物語の柱となるのは、十兵衛、輝親、紗々姫らの厚見家と、嵐蔵院を中心とする目良家、さらに残照が住職を務める夭願寺の3つの勢力。それぞれの思惑が入り乱れ、裏切り、裏切られ、といった怒涛の展開を見せていく。その構成力、江戸弁を多用した小気味いいセリフ運びはさすが倉持。約3時間(休憩20分込み)という新感線にしては短めの上演時間も相まって、ラストまで一気に駆け抜ける。

主役の十兵衛を演じるのは、劇団の看板俳優である古田新太。飄々とした態度で笑いを誘い、粋なカッコよさで場をかっさらう。キレ者の策士という役どころは、やはり古田にピタリと合う。しかもその古田とバディを組むのは、新感線への参加はなんと13作目となる池田成志。古田とはまさにあうんの呼吸で笑いを生み出し、しかも演じる輝親は口八丁で戦乱の世を生き抜いてきたという男。その軽みとクドさは池田ならでは。

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