NHKの人気バラエティ番組『チコちゃんに叱られる!』を、人気コメディ劇団のヨーロッパ企画が全面協力して舞台化した本作。好奇心旺盛な永遠の5歳児・チコちゃん(声:木村祐一)と、チコちゃんと仲良しの江戸川の黒い鳥キョエちゃんがリアルな舞台に登場するのは今回が初めてだという。
ある日、いつものように大人たちに素朴なギモンを投げかけていたチコちゃんのもとに、突然、タイムマシンに乗って、“タイムパトロール”と名乗るダイゴ(髙橋颯)とミライ(浅川梨奈)が現れるところから物語が始まる。なんでも過去の偉人たちがボーッとしてしまい、歴史がねじ曲がってきているといい、チコちゃんたちは過去へタイムスリップの旅へと繰り出すのだが――。
初日の舞台を観た。お馴染みのセリフ「ボーっと生きてんじゃねーよ」を生で聞いたり、チコちゃんの七変化を楽しめたり、いつものように素朴な疑問を考えさせられたり、同番組のファンにはたまらない舞台だろう。
とはいえ、番組の公開収録とは違い、ちゃんとストーリー仕立てになっている。はちゃめちゃな展開も見受けられるが、有名な歴史上の人物たちが夢の“共演”をしたり、俳優たちの個性を活かしたセリフがあったり、髙橋颯と浅川梨奈を中心に歌とダンスが披露されたり、映像を駆使してSF感を満喫したり、エンターテイメント要素は十分。老若男女が楽しめる舞台に仕上がっている。