
「明日の朝10時までに書類を提出」、「あと3時間以内に納品」など常に時間に追われる現代の生活。いっそのこと、時間なんてなくなってしまえばいいのにと思ったことはないでしょうか? 実は世界には、時間という概念が全くない部族が存在していたのです。
その部族とは、ブラジルのアマゾン熱帯雨林に住むAmondawa族。彼らについて調査したポーツマス大学のクリス・シンハ教授によると、Amondawa族は時計やカレンダーも持っておらず、使っている独自の言語の中にも「時間」、「週」、「月」、「年」を意味する言葉がないというのです。
シンハ教授、言語学者、人類学者などで構成された研究チームは、Amondawaの人々がどのように来週や去年という概念を言葉で伝えているのか調査するために、8週間彼らと共に生活することに。
そしてその結果、彼らの言語には4までの数字しかないこと、そして私たちでいう「時」に関して彼らが認識しているのは「日中か夜か」、「雨季か乾季か」しかないことが分かりました。
また、年齢という概念も全くなく、その代わりに幼少期から青年期など人生の段階が変わったり、部族内での地位が変化したりすると、名前を変えるというのです。例えば、自分に新しい弟ができたら、現在の自分の名前を弟にあげ、新しい名前を名乗るようになります。
今まで時間というものは、人類に普遍的に根付いている概念として考えられてきましたが、今回の調査結果によって、それは間違いだったということが証明されました。