職場にいる厄介な人に話しかけられたらどうすればいいか。コミュニケーション術に詳しいコンサルタントの岡本康平さんは「面倒な人に話しかけられたら、ストレスやトラブルを回避しながら対応していきたいもの。
相手のペースに巻き込まれず、自分の時間と精神を守りながら大人の対応を貫くことが大切だ」という――。
※本稿は、岡本康平『100%好かれる 人たらしの習慣』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。
■「嫉妬してくる人」を上手に回避する方法
嫉妬されるということは、それだけ自分が輝いていて、うらやましがられる存在であるということ。ある意味、名誉なこととも言えますが、迷惑を被っている場合、何らかの対処が必要です。
嫉妬の想いは、相手を引きずり下ろそうとする強烈な念ですから、それ以上増幅させないようにするのが賢明です。まず、自分からは相手に「うまくいっていること」を大げさに知らせないことです。
たとえば、「仕事で取材を受けることになった」「昇進が決まった」「大手企業のエリートと結婚することになった」などなど。
同じ職場にいる場合は、活躍や幸せな知らせは自然と耳に入ってしまいますが、プライベートの友達、知人なら聞かれるまで黙っているのが身のため。SNSにアップする際にも気を配る必要があります。
■「この人も苦労しているんだな」と思わせる
嫉妬する相手には幸せよりも、弱みや苦労、悩みを見せるのが効果的。
「この人、今は幸せに見えるけど、苦労もたくさんしているんだな」と思わせると、相手の嫉妬心や対抗心は収まります。
大人の対応をして粛々と努力を続け、いつか相手が手の届かないぐらい登り詰めましょう。
そうすれば、別世界の人となり、嫉妬の対象ではなくなります。
・POINT

自分に嫉妬してくる人がいたら、距離をとるのが一番です。それもできない場合はなるべくその人の前で幸せを自慢せず、「実は無理してるところもあるんだよね」「ちょっと悩みがあるんだよね」などと、自分の悩みや弱みをつぶやきましょう。そうすれば相手の嫉妬心を落ち着けることができるでしょう。
■「悪口ばかり言う人」の対処法
他人の悪口を言われたとき、不用意に同意してしまうと話に拍車がかかりますし、「あの人(自分のこと)も○○さんのことを悪く言ってたよ」と、悪い噂を流されないとも限りません。
相手の悪口が始まったら、「あっそろそろ帰る時間だ」と席を外して、話を切り上げる勇気を持つことも大切です。
ただ、そうは言っても中座できないときは、「そうなんだ~。(あなたは)そう感じるんだね」と、サラっと受け流すのも手。そこで、「あの人はそんな人じゃないよ」と真っ向から反論しても、目の前で悪口を言っている相手には通じません。
また、もし悪口を言われている人が自分にとって大切な存在である場合は誤解を解いておいたほうがいいので、「どんなときに感じるの?」「それは毎回なの?」と掘り下げて、相手の偏った見方を広げてあげることも時には必要かもしれません。
■ポジティブな方向へ誘導するのが大人の流儀
オランダにあるティルブルフ大学のマージェ・エルスホウトは、悪口が想像以上に人間関係を悪化させるとレポートしています。
また、ほどよい切り返し方として、悪口を前向きな言葉に換えてポジティブな方向へ誘導してあげる方法があります。

「あの人、ホント口うるさいよね」→「教育熱心なお母さんみたいだよね」などと、けなさず、プラスに言い換えることができれば冷静な印象が与えられますし、相手のペースを崩し、悪口を止めることができます。
・POINT

他人の悪口を言う人がいたら、むやみに同意しないこと。「そういうところが嫌だと感じるんだね」と肯定して受け流すか、前向きな言葉に言い換えて返すことが大切です。「あの人、偉そうで嫌なんだよね」→「たくさん経験を積んでいるから、自信あるんだろうね」などと、前向きで柔らかい表現にするといいでしょう。
■「ダラダラと話の長い人」の撃退法
話が長い人にもいろいろな人がいます。単に話をまとめるのが不得意な人や自信がなくて話に尾ひれをつけてしまう人、そして自分の話が面白いと勘違いしている人、などなど。
話をまとめるのが苦手な人や自信のない人は、自分が話し下手であることを承知しているので、ちょっと時計に目をやれば、すぐ気づいて話を止めてくれます。
めんどうなのは、自分の話が面白いと勘違いしている人です。これはそのままにしておくと、延々と続きます。
このような場合は、若干強引なやり方で話を中断しても、本人はさほど気にしていません。はっきりと話を終わらせたい感を出していくのが得策です。
■居心地の悪さで話を途切れさせる
カリフォルニア州立大学のチャールズ・ウォーリンガムによると、人は居心地が悪くなると、比較的すぐに心理的な距離をとる傾向にあるそうです。

「そろそろ次のアポなんで!」と切るのもいいですし、相手の言うことに「それってつまり○○のことですよね」と先回りして要約すると相手が話し続ける余地がなくなります。
話が長い人は息継ぎもままならず、しゃべり続けるので、かぶせ気味で間に割り込むといいでしょう。
また、同じ話を繰り返す人には、「先日、おっしゃっていましたね。面白いお話ですね」と否定をせずに終わらせます。
とにかく会話をするのに居心地よい環境から、居心地悪い環境に仕向けることが肝心です。
・POINT

話の長い人には、「つまり、○○ということですね!」と、かぶせ気味に要約して合いの手を入れましょう。次第に居心地の悪さを感じさせることができ、話を切り上げてくれます。また、予防線として「私は○時には出ないと厳しいですが、大丈夫ですか?」とアナウンスしておくと、その場から去りやすいでしょう。
■「愚痴っぽい人」に飲み込まれない方法
愚痴が多い人は、物事のプラスの面よりも、マイナス面に目が行きやすい、いわば「マイナス思考」であることがほとんど。
また、起きている出来事の原因を自分ではなく、相手(周囲)や状況のせいにしているため、建設的な考えができず、堂々巡りになりやすいのです。
そのまま延々と話をされようものなら、聞く側はエネルギーを奪われて参ってしまうでしょう。ですので、真剣に、前のめりで聞きすぎてはいけません。
そして巻き込まれない防御策として、相手との間に壁をイメージし、一線を引くのです。
ケンタッキー大学のデボラ・ダナーは、愚痴が心身ともに疲労させるという研究結果を報告しています。
■ターゲットになりやすい人
愚痴を言う人はとにかく話を聞いてもらいたいため、「この人なら聞いてくれそう」と感じる優しい人を狙って話しかけてきますので、ご用心を。
相手の愚痴が始まってしまい、その場から逃げられない場合は、一歩引いた姿勢で「そうなんだね。なるほどね」と半ば聞き流します。
そして、話が一段落したら、「○○さん自身は、どうしたいの?」「この先どうしたらいいと思う?」「そのためにどういう一歩が踏み出せそう?」などと未来に視点を置いた質問で考えさせます。
相手は自分で考えることを避けているので、「考えさせる」質問は、大事な一石を投じることとなります。
・POINT

相手の愚痴が始まったら、相手のネガティブな空気に飲み込まれないように、自分と相手との間に、透明なガラスの壁をイメージしましょう。相手の話を淡々と聞いていきます。話が一段落したら、「あなたはどうしたいの?」「どうなったらいいと思う?」と未来に目を向けさせる質問を投げかけます。

----------

岡本 康平(おかもと・こうへい)

コンサルタント

1965年京都府生まれ。大学卒業後、大手広告制作会社に勤めるも、月間200時間にもおよぶ残業と職場の人間関係に悩まされ、4年で退職。
両親が営む会社で働き始めるも業績の悪化により倒産、多額の借金を背負う。転職活動で悩んだことをきっかけに、コミュニケーションや心理学を研究。その後、不動産会社の営業として再就職を果たし、7年で借金を返済。現在は、コンサルタントとして企業の人材育成や社内コミュニケーションの活性化支援をライフワークとしている。

----------

(コンサルタント 岡本 康平)
編集部おすすめ