「在宅勤務ができるのに出勤する人」を生み出す日本社会の残念さ

「在宅勤務ができるのに出勤する人」を生み出す日本社会の残念さ
       
在宅勤務ができるのに、「みんなが出勤しているから」という理由で出勤する人たちがいる。神戸大学大学院医学研究科教授の岩田健太郎さんは、「コロナの感染が広がる一番の原因は同調圧力だ。人と違うことをすることに、多くの日本人は耐えられなくなっている」という。神戸女学院大学名誉教授の内田樹さんとの対談をお届けしよう――。
※本稿は、内田樹・岩田健太郎『コロナと生きる』(朝日新書)の一部を再編集したものです。
■バブル崩壊で始まった日本の凋落
【内田】90年代にバブルが崩壊したあたりから、日本の凋落は始まったと僕は感じているんです。それ以前の70年代~80年代だって、別に日本にはグローバルなビジョンや国家戦略があったわけじゃない。でも、経済成長を続けていずれ“世界一金持ちの国”になるんだという変な勢いだけはあった。そういう「行け行けドンドン」のときは、みんな自分のことで一生懸命ですから、他人のことなんか構っている暇がないんです。国力向上期というのは、そういうものなんです。みんなおのれの出世や金儲けに夢中ですから、他人のことは気にしないんです。オレの邪魔さえしなければ、その辺で好きにしてろよと、放置しておいてくれる。だから、僕らみたいなまるで社会的有用性のないフランス文学とか哲学とかやっている人間にとっては生きやすい時代でした。仏文研究室にもトリクルダウンでじゃんじゃん予算がついたんですから。
それがバブル崩壊からいきなり風向きが変わった。日本全体が貧乏臭くなったんです。貧乏臭くなると何が始まるかというと、人のところにやってきて「お前は何の研究をしているんだ。それは世の中の役に立つのか? 金が儲かるのか?」とうるさく査定するようになったんです。役に立たない部門にはもう予算をつけない、人員もカットする、と。いきなり「せこく」なった。
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2020年9月16日の経済記事

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