アドビはMicrosoft Buildにおいて、より優れた働き方の実現に向けたマイクロソフトとの提携による最新の成果を発表した。アドビはビジネスプロセスやインテリジェントな自動化における新たな発展を通じて、チームワーク、コラボレーション、効率を向上させるテクノロジーを集約したモダンワークエクスペリエンスを提供し続けるとしている。



TeamsでAcrobatの新機能とAcrobat Signの利用が可能にアドビは、ユーザーが異なるアプリケーションやユーザーインターフェイス間を切り替えたり、個別にログインしたりすることなく、Microsoft TeamsプラットフォームでのPDFの編集、コメント追加、変換、署名、コラボレーションをより充実し、かつ効率的でパーソナライズされた方法で行えるよう、改良を重ねているという。

Acrobat for Teamsでは、シングルサインオン(SSO)を可能にしたほか、最近使用した文書やツール、コラボレーションを1箇所で確認できるパーソナルタブを導入した。これらの新機能はAcrobat Sign for Teamsでも使用でき、Teams通知からの署名も可能。作業途中でわざわざブラウザやアプリケーションを開かなくても、文書に即座に署名できるようになった。


Frame.ioによるLive Shareのテクノロジープレビューアドビ傘下となったFrame.ioが、Live ShareとFrame.ioの統合についてBuildで説明する。この統合でFrame.ioとMicrosoft Teamsを組み合わせることで、進行中の作業のレビューを相互に同期が可能。
今後の製品では、複数の参加者がTeamsを通じてミーティングをしながら、全員のシステムでビデオ映像を同期してFrame.ioからコンテンツを同時にレビューできるようになる。


AcrobatとMicrosoft Purview Information Protection今後、Acrobatのデスクトップバージョンで、Purview Information Protectionのラベルやポリシーを重要文書に追加できるようになる予定。発注書、パートナー契約書、サービス契約書などの文書を重要な関係者のみが表示、管理、承認できるよう、従来PDFとして共有されてきた標準的なビジネス契約書にPurview Information Protectionを追加できる。


Acrobat SignとPower Automateの組み込みPower AutomateをAcrobat Signで直接使用できるようにすることで、反復タスクの合理化、データやアプリケーションの接続がより容易になるという。フィールドサービスリクエスト、販売契約、新規採用フォーム、ITリクエストなどの数百のビジネスプロセスにわたって、電子署名のワークフローや監査を迅速に自動化可能となる。


Power Automate向けAdobe Experience Manager FormsコネクターAdobe Experience Manager Formsは、Acrobat Signでそのまま使用できるモバイル対応のダイナミックなレスポンシブフォームや文書を作成、管理、配信するためのエンドツーエンドのソリューション。
ユーザーはPower Automateに簡単に接続でき、Adobe Experience Manager Formsを通じてフォームを送信した後にビジネスワークフローを開始できるようになった。

Power Automate内でレビュー、承認、通知の送信などのアクション項目がシームレスに統合されているため、より効率的にコラボレーションの強化が可能。


Acrobat Sign Graph Connector締結済の契約での新しいタスクに対し、Microsoft 365を始めとするMicrosoftエコシステムからのデータに従ってインデックスが作成される。Acrobat SignユーザーはMicrosoftでの検索結果内で、契約タスクを検索して見つけることが可能だ。署名ステータスの確認に要する時間が減り、新しく作成された契約が優先表示されるため、販売契約の締結から従業員のオンボーディングまで、あらゆる作業サイクルの時間短縮ができる。


Microsoft 365へのAcrobatとAcrobat Signの一括インストールAcrobatおよびAcrobat Signのアドインを、Teams、Word、Outlook、PowerPointのすべてで導入・管理することができ、IT管理者がエンドユーザーに導入する際の時間を短縮できる。



Adobe Acrobat Sign for GovernmentでFedRAMP Moderateの認証に間もなく対応Microsoft Azure Government Cloudに組み込まれたAcrobat Signで、FedRAMP Moderateという新しい政府認証レベルを達成した。これにより、個人情報の収集など、非常に機密性の高いプロセスにも電子署名を使用できる。FedRAMPは、クラウド製品およびサービスのセキュリティ評価、認証、継続的モニタリングのための標準アプローチを提供する、米国連邦政府プログラム。

アドビのデジタルメディア担当シニア バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのアシュリー・スティル氏は、次のようにコメントしている。

今日のハイブリッドな世界で求められているビジネスツールを提供するのに、これら2社以上に適した企業は存在しません。アドビは、米国時間5月24日に発表したアドビとマイクロソフトとのより深い統合を通じて、急速に進化しつつある新しい働き方をより良いものにするためのイノベーションを推進してまいります。


また、マイクロソフトのビジネスアプリケーション&プラットフォーム担当コーポレート バイスプレジデントのチャールズ・ラマンナ氏は次のようにコメントしている。

顧客や従業員、パートナーがどこにいても仕事ができるように合理化するにはどうすればよいかという問題は、あらゆる業界のリーダーにとっての最優先課題です。アドビとマイクロソフトが協力し、Power AutomateとAcrobat Signを通じて高度なワークフロー機能を実現することによって、両社の共通の顧客がより効率的に作業できるようになります。

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