1.本実証事業の目的
新型コロナウイルス感染症により、フレイル対策の3つの柱のうちの一つである社会参加や家族との交流の機会が減少し、フレイル(虚弱)のリスクが高まっています。
そこで、このような課題に対して、まずは市内のシニアサービス事業者を対象とし、eスポーツ体験を通じ、日常のバイタルデータの蓄積を行うことで、コミュニケーションの活性化や健康増進の可能性を検証します。
さらに、その効果を踏まえて、ゲームタイトルの追加や最適な検証環境を検討するとともに、心身に与えるポジティブな影響に関する仮説の設定を行い、将来的には高齢者のフレイル予防やデジタルデバイドの解消などにつなげることができるようなeスポーツを活用した新しいコミュニケーションツールの開発を行うことを目的に実証事業を行います。
2.実証事業の具体的な内容
(1)対象事業者(2事業者) ※令和2年8月28日に公募を実施
・スミリンケアライフ株式会社
(有料老人ホーム・サービス付高齢者向け住宅:利用者数約750名)
https://www.s-carelife.co.jp/
・株式会社PLAST
(デイサービス・予防リハビリ施設:利用者数約500名、訪問看護:利用者数約100名)
https://plast-project.jp/
(2)実施期間
令和2年12月3日~令和4年3月31日
(3)具体的な実証内容
1.慣れる<体験イベント等の開催>
パソコンやタブレット等の基本的な操作に慣れ親しんでいただき、機器やデバイスに対する抵抗感 を払拭します。また、健康意識の醸成を目的に認知機能やフレイル問診チェックを活用し、利用者の健康状態の把握を行います。各賛同企業と連携した体験イベント等の開催によるコミュニケーションの活性化を通じて、より多くの利用者にeスポーツに対する興味・関心を持っていただける機会を創出します。
2.楽しむ<さまざまなシチュエーションにおける日常的なeスポーツ体験>
施設内やご自宅にeスポーツ環境を常設し、様々なゲームコンテンツを自由に楽しんでいただける環境を提供します。
3.活かす<実証に向けた取り組みの方向性>
2.の取組みにより、認知機能やフレイル問診チェックとフィードバックを通じて得た結果をもとに、eスポーツが心身に与えるポジティブな影響に関する仮説を設定し、今後の取り組みに有効なゲームタイトルの選定やバイタルデータ計測方法の改善等、実証に向けて具現化を進めていく予定です。
将来的には、上記の実証事業の結果をもとに、高齢者のフレイル予防やデジタルデバイドの解消などにつなげることができるようなeスポーツを活用した新しいコミュニケーションツールの開発をめざしていきます。
なお、実証事業の実施にあたっては、高価なゲーミングパソコンを必要とせず、既存の安価なパソコンやタブレット端末から遠隔のサーバーに接続することにより気軽に低遅延でゲームをプレイできる「クラウドゲーミングエッジ」というNTT西日本が提供する技術を活用します。ゲーミングエッジ内に搭載されたゲームを利用していただくことで、利用ログの収集を行い、反応速度の遅れ等を検知します。
(4)実証事業における役割分担について(順不同)
[表: https://prtimes.jp/data/corp/56240/table/38_1.jpg ]
(参考1)本事業への新たな賛同企業 ※今後も随時募集いたします
・NGM株式会社
NGM(National Gaming Management)は、関西を拠点とするeスポーツの総合企画・運営組織です。eスポーツに関連する各種大会主催、イベント企画、コミュニティ形成など、あらゆる視点・角度から事業を展開し、業界の発展に寄与してまいります。
・帝人株式会社
帝人グループは、1918年に日本初のレーヨンメーカーとして発足し、100年以上にわたり、絶え間なく企業変革を続けてきました。そして、現在は「マテリアル」「ヘルスケア」「IT」という3つの異なる領域で事業を展開するユニークな企業体として、「環境価値」「安心・安全・防災」「少子高齢化・健康志向」の3つのソリューションで、持続可能な社会の実現に貢献していこうとしています。
・パラマウントベッド株式会社
パラマウントベッドは、「as human, for human(人として、人のために)」の企業スローガンのもと、どなたにも使いやすい製品やサービスの提供に努めております。お客様からの評価と信頼に支えられ、日本国内で高いシェアを得るとともに海外への納入実績は100カ国以上となりました。
(参考2)フレイルとは
医学用語である「frailty(フレイルティー)」の日本語訳で、病気ではないけれど、年齢とともに、筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、健康と要介護の間の虚弱な状態のことです。
フレイルであることに早めに気付き、フレイル対策の3つの柱である社会参加、身体活動、栄養(食・口腔)に取り組めば、元の状態に戻ることもできます。
日本老年医学会が2014年5月に提唱しました。
[画像: https://prtimes.jp/i/56240/38/resize/d56240-38-173898-0.jpg ]
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