インプレスグループで理工学分野の専門書出版事業を手掛ける株式会社近代科学社は、2021年12月24日に、近代科学社Digitalレーベル(※)より、『人間情報学』(監修:板生 清、編者:人間情報学会)を発行いたしました。
(※近代科学社Digitalとは : 近代科学社が著者とプロジェクト方式で協業する、デジタルを駆使したオンデマンド型の出版レーベルです、詳細はこちらもご覧ください https://www.kindaikagaku.co.jp/news/20190228.html
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●書誌情報
【書名】人間情報学会 快適を科学する
【監修】板生 清
【編集】人間情報学会
【仕様】B5判・並製・モノクロ・本文262頁
【印刷版基準価格】:3,200円(税抜)
【電子版基準価格】:2,560円(税抜)
【ISBN】978-4-7649- 6029-9 C3050
【商品URL】https://nextpublishing.jp/isbn/9784764960299

●内容紹介
センサによって人間の心身データが蓄積され、この巨大データベースを活用するプログラムやデータ解析が貴重な財産となる日が来ようとしています。

こうした背景の中、人間そのものおよびその周辺が発信している情報から個人個人の本質を理解していく「人間情報学」の研究が重要性を増しています。
本書は特定非営利活動法人ウェアラブル環境情報ネット推進機構にて設立した「人間情報学会」の講演ならびに学術論文を編纂した「人間情報学」の初の成書であり、人間および社会の快適を追求していく上で貴重な情報が収載されています。

●監修者より解説
人間情報がセンサネットワークにより常時モニターされる時代がやって来た。
心拍数や心拍変動、血圧、体温などによる自律神経の働きが測定可能となっている今日、いずれ悲喜こもごもや腹を立てるなどの感情の起伏もビッグデータとして蓄積される状況が訪れるかもしれない。
さらに近未来には人工臓器やナノロボットなどを体内に取り込み、健康状態や病状までもモニターされるようになるとも考えられる。
やがて巨大データベースとなり、これを活用するプログラムやデータが資本主義の中の財となる日が来るかもしれない。
このとき、人間情報は、貴重な人類の財産となることであろう。従来の学問領域として人間学や人間工学などがあるが、人間の本質に迫るためには、文・理・医・哲学・心理学にまたがる広範囲な情報学を活用して融合学とすることが求められる。
「人間情報学」は、図に示すように、人間系そのもの、およびその周辺の人工物系・自然系の情報とが、不離不即の学問領域と考える。
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●著者紹介
【監修】
板生 清(東京大学名誉教授/ウェアラブル環境情報ネット推進機構理事長)
【編者】
人間情報学会
【著者】
片桐 祥雅(東京大学)
室伏 きみ子(お茶の水女子大学名誉教授/人間情報学会長)
岸上 順一(慶應義塾大学/室蘭工業大学)
廣瀬 弥生(東洋大学)
吉川 弘之(東京大学名誉教授)
ラファエル ライフ(マサチューセッツ工科大学)
羅 志偉(神戸大学)
太田 裕治(お茶の水女子大学)
西田 佳史(東京工業大学)
戸辺 義人(青山学院大学/ウェアラブル環境情報ネット推進機構副理事長)
ロペズ ギヨーム(青山学院大学)
本田 学(国立精神・神経医療研究センター)
原 量宏(香川大学名誉教授)
鳥光 慶一(東北大学)
蜂須賀 知理(東京大学)
小林 弘幸(順天堂大学)
雄山 真弓(前関西学院大学名誉教授/前株式会社カオテック研究所代表)
吉田 隆嘉(本郷赤門前クリニック/新宿ストレスクリニック)
吉澤 誠(東北大学名誉教授)
杉田 典大(東北大学)
駒澤 真人(WINフロンティア株式会社/芝浦工業大学)
塚田 信吾(NTT物性科学基礎研究所)
近山 隆(東京大学名誉教授)
栗原 聡(慶應義塾大学)
橋本 典生(東京慈恵会医科大学)
大附 克年(マイクロソフトディベロップメント株式会社)
江崎 浩(東京大学大学院情報理工学系研究科教授)
山口 昌樹(信州大学)
高汐 一紀(慶應義塾大学)
梅田 和昇(中央大学)
吉田 寛(日本電信電話株式会社)
横窪 安奈(青山学院大学)
川原 靖弘(放送大学)
石井 直方(東京大学名誉教授)
岩崎 哲(株式会社アイ・グリッド・ラボ)
森川 博之(東京大学)
坂村 健(東京大学名誉教授/東洋大学)
稲見 昌彦(東京大学)
児島 全克(HTC NIPPON株式会社)

●目次
第1章 「人間情報学」とは
1.1 「人間情報学」の提唱
1.2 人間情報学の基盤技術創生に向けて

第2章 人間情報学が拓く未来
2.1 人間情報学に至る道
2.2 社会・生活・情報・人間
2.3 社会科学的観点から捉えた「人間と情報」

第3章 ネイチャーインタフェイスの世界
3.1 「人々のための科学」の創出を
3.2 ネイチャーインタフェイスの世界
3.3 ネイチャーインタフェイスのための未来技術

第4章 健康と人間情報
4.1 健康産業を振興するための「健康工学」創成へ
4.2 IT ヘルスケアの取り組み
4.3 人間の日常行動のセンシング・モニタリングによるIoT サービス創造
4.4 人を介して実世界の情報を収集するヒューマンプローブ
4.5 ウェアラブルセンサとIoT デバイスで支える健康的な食習慣の試み

第5章 医学と人間情報
5.1 『情報医学・情報医療』の可能性
5.2 遠隔医療におけるウェアラブルへの期待—胎児期から高齢期まで一生を管理する—
5.3 神経と情報
5.4 ストレス情報の伝達機構—軽度のストレスによる「ストレスタンパク質」の働き—

第6章 人間情報センシング
6.1 表出する心:目・顔表情に見る感情
6.2 ウェアラブルセンサによる自律神経計測の効果と展望
6.3 心の免疫力を高める「ゆらぎの心理学」
6.4 生体センシングによる心療内科学のイノベーション
6.5 血圧変動と血行状態をリアルタイムに表示する「魔法の鏡」
6.6 ウェアラブル技術を活用した心拍変動による感情解析と実用化
6.7 導電性高分子PEDOT-PSS 複合繊維による生体信号測定—かぶれない電極・素肌に優しい生体センサ—

第7章 AIと人間情報
7.1 愛から愛へ(AI からI へ)
7.2 人工知能(AI) 研究開発における日本の立ち位置のこれから
7.3 人工知能を用いた肺音の識別システムの構築
7.4 テキスト予測入力システムにおけるユーザー体験の最適化

第8章 IoTと人間情報
8.1 ポストコロナ社会インフラのデザイン—あと戻りせず、オンライン前提の社会へ—
8.2 IoT 時代の病気の診断とモニタリング
8.3 時系列生体信号の信号処理・機械学習
8.4 ソーシャルロボティクスと人間情報—ロボットは我々の何をどう見ているのか—
8.5 画像を用いた人の動き計測
8.6 人間情報に立脚した人とシステムの協働型オペレーション
8.7 伝統芸道などの技能習得支援に着目した人間情報技術
8.8 行動とコミュニケーションにおける人間情報

第9章 スポーツと人間情報
9.1 動作の「良し悪し」をウェアラブルセンサで定量化する—介護予防からスポーツ動作改善まで—
9.2 ウェアラブル技術を用いたスポーツ技能の定量化と向上支援

第10章 快適と人間情報
10.1 パーソナル快適環境を実現する「環境ウェアラブル」の時代へ
10.2 ウェアラブルセンサからの推定による快適化制御の実現
10.3 AI と行動経済学(ナッジ) の活用による省エネと快適性の両立
10.4 人間情報を活用した感情マーケティング
10.5 ウェアラブル体温調整システム—「ウェアコン(R)」の事業化と、拡大する応用分野—

第11章 人間情報学をベースとしたICTビジネス
11.1 IoT の展望とビジネスチャンス
11.2 コロナに対抗するICT
11.3 「触れあえない」時代のコミュニケーション
11.4 現実世界と仮想世界を融合させる拡張現実XR技術
11.5 SDGs時代のウェアラブルICT

【近代科学社Digital】 https://www.kindaikagaku.co.jp/kdd/index.htm
近代科学社Digitalは、株式会社近代科学社が推進する21世紀型の理工系出版レーベルです。デジタルパワーを積極活用することで、オンデマンド型のスピーディで持続可能な出版モデルを提案します。

【株式会社 近代科学社】 https://www.kindaikagaku.co.jp/
株式会社近代科学社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚浩昭)は、1959年創立。

数学・数理科学・情報科学・情報工学を基軸とする学術専門書や、理工学系の大学向け教科書等、理工学専門分野を広くカバーする出版事業を展開しています。自然科学の基礎的な知識に留まらず、その高度な活用が要求される現代のニーズに応えるべく、古典から最新の学際分野まで幅広く扱っています。また、主要学会・協会や著名研究機関と連携し、世界標準となる学問レベルを追求しています。

【インプレスグループ】 https://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:松本大輔、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「航空・鉄道」「モバイルサービス」「学術・理工学」を主要テーマに専門性の高いメディア&サービスおよびソリューション事業を展開しています。さらに、コンテンツビジネスのプラットフォーム開発・運営も手がけています。


【お問い合わせ先】
株式会社近代科学社
TEL:03-6837-4828
電子メール: kdd-qa@kindaikagaku.co.jp

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