シャルケが16億円の田中聡を1.6億円で獲れた理由——デュッセルドルフ降格が引き起こした"契約の罠"

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ブンデスリーガ昇格を果たしたシャルケ04が、フォルトゥナ・デュッセルドルフの日本人MF・田中聡の獲得に完全合意した。通常なら1000万ユーロ(約16億円)を要する移籍に、シャルケが支払う違約金はわずか100万ユーロ(約1億6000万円)にとどまる。

所属クラブであるデュッセルドルフの3部降格により、契約内の特別条項が自動的に適用されたためだ。



なぜ違約金は10分の1になったのか



独メディア『kicker』によると、シャルケのスポーツ担当役員フランク・バウマンは6月初旬のインタビューで「手頃な選手を求めるなら日本市場は十分注目に値する」と語っていた。同メディアはさらに、昇格を指揮したミロン・ムスリッチ監督がシーズン終盤にデュッセルドルフのホームゲームへ複数回足を運び、田中を直接視察していたと伝えている。デュッセルドルフの3部降格が決まった時点で違約金を自動的に引き下げる条項が発動し、交渉なしで獲得できる状況が整った——背景にはこうしたシャルケ側の周到な準備があった。



デュッセルドルフが払った代償



同メディアによれば、田中は今年1月にデュッセルドルフへ加入したばかりで、当時のデュッセルドルフ強化責任者であるスヴェン・ミスリンタットが就任後に手がけた最初の補強だった。デュッセルドルフがサンフレッチェ広島から田中を獲得した費用は約100万ユーロ(約1億6000万円)とみられ、シャルケは半年前にデュッセルドルフが費やしたのと同じ金額で、2部リーグで力を示した選手を手に入れる計算だ。



田中の13試合2アシストという数字の裏には、今季2部のMFでトップのデュエル勝率、リーグ全体2位のボール奪取数という実績がある。降格という痛手を招いた側が、その代償として実力者を定価で手放す——皮肉な結末だ。

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