企業の不正隠しに厳しい判決 湯沸器事故の「パロマ」の例

 パロマ湯沸器事故では、1985年から20年の間に多数の事故が発生し、21人が一酸化炭素中毒で死亡した。湯沸器自体に欠陥はなかったが、それを修理する業者が配線を勝手に変更するなどの不正な改造が行われ、引き起こされた事故である。

 今月11日に東京地方裁判所は、2005年に都内のアパートで発生した死傷事件について、不正な改造による事故の実態を把握できたにもかかわらず、注意勧告や製品の回収指示を行わなかったとして、当時パロマ社のメーカーのトップであった、元社長・小林敏宏被告に禁固1年6か月(執行猶予3年)、元品質管理部長・鎌塚渉両被告に対しては、禁固1年(執行猶予3年)の判決を言い渡した。

 消費者庁を発足させる契機にもなった、今回のパロマ湯沸器事故は、死亡した男性の母親が、死因の解明を2006年に警視庁に訴えて再捜査が始まり、ようやくパロマ社製品による一連の事故が判明したもの。もし、この母親ら遺族が声を上げなければ、闇のなかに葬られていた事件であるともいえる。

 今は、消費者自身が自分の身は自分で守らなければならない時代である。今回の厳しい有罪の判決は、企業が隠そうとする不都合な真実に目をつぶらず、声をあげることの大切さを改めて教えてくれている。

(「悪徳商法記者」多田文明)

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2010年5月25日の社会記事

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