オリックスバファローズが馬原孝浩投手(31)の入団会見を開いたのは、1月18日だった。寺原隼人(29)のFA移籍による人的補償として、「最多セーブタイトルも獲得した右腕」が一本釣りされ、喪失した側のソフトバンクは「苦渋の選択だった。故障・リハビリで1年間投げていないので(馬原には)手を出して来ないと思った」と、地団駄を踏んでいた。
「今回の人的補償を『寺原−馬原』の交換トレードと捉えた場合、得をしたのはオリックスのほうです」(プロ野球解説者の1人)
馬原も新天地での再起を誓っていたが、奇妙なウワサも囁かれている。
順調に行けば、馬原は今オフにFA権を獲得する。それを行使して「1年でホークスに帰還するのではないか?」というものだ。
「あり得ない話ではないと思う。ソフトバンクは結束力の高いチームであり、寺原がホークス帰還を希望してFA宣言したのもそのためです」(前出・同)
どのプロ野球選手もドラフト指名された球団には愛着がある。しかし、福岡ソフトバンクホークスは練習熱心な球団でもある。「厳しい練習」を積み重ねていくうちに、「苦楽をともにした」との意識も芽生え、他球団の選手よりも強い愛着を覚えるという。
また、こんな情報も聞こえてきた。
「実は、ソフトバンク側から(人的補償の)名簿が届いたとき、『馬原が良い!』と言ったのは森脇(浩司=52)監督でした。他のコーチ、フロント職員は別選手を押していましたが、森脇監督は譲りませんでした」(球界関係者)
ダイエー、ソフトバンクで長年コーチを務めた同監督は、馬原を新人時代から知っている。1年間投げていないとはいえ、復活に関して確証に近い情報を得ていたのだろう。
しかし、オリックス投手陣を客観的に見れば、セットアッパーには平野佳寿(28)、クローザーには岸田護(31)がいる。昨季、52試合に登板した香月良太(30)はトレードに出したが、リリーフ投手の人数は決して少ない方ではない。他のコーチ、フロント職員が他選手を推した理由もこのへんにありそうだ。
「森脇監督がソフトバンクを退団する際、一部フロントとの衝突も伝えられました。オフの補強に成功したソフトバンクを早くも優勝候補に上げる声もあり、馬原を一本釣りしたのは『陽動作戦』の意味合いもあったのでは…」(前出・関係者)
その馬原が一緒に自主トレをしている仲間のなかに寺原もいたのは、既報通り。仲良くやっているのは『今オフの再会』という約束があるからだろうか。
FA移籍を巡る怪情報 「全員一致ではなかった馬原の一本釣り」
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