サクラサイトに天罰が下ったか?
全国最大規模ともいわれている出会い系サイトを運営する140社のグループが、国税当局の一斉税務調査を受け、12年までの6年間で総額約11億円の所得隠しを、指摘されていたことが分かった。
東京、仙台、関東信越、名古屋、高松、広島、福岡の各国税局が140社を税務調査し、そのうちの「ラポーアンジェリック」(東京都千代田区)、「クイックフロー」(埼玉県さいたま市南区)、「リンクシステムズ」(静岡県浜松市中区)、「ベイライフ」(岡山県津山市)など40社が指摘を受けたとみられる。
140社はいずれも、東京都千代田区岩本町の塗料会社社長(65)が実質的に経営していたとされる。
指摘された運営会社は、いずれも架空外注費を計上して所得を少なく見せかけていたといい、重加算税などを含めた追徴税額は約3億円に上る。
関係者によると、塗料会社社長は07年頃から、息子ら数人と出会い系サイト運営会社を次々と立ち上げた。一時は100人以上の男性アルバイトが、サクラとなって女性を装い、男性客とやりとりをさせ、30億円以上を荒稼ぎしていたという。
サクラサイトであるから、当然「女性と会えない」といった苦情が多く、そうなると、1~2年でサイトを閉鎖し、所在地を全国各地に移転させては、新たなサイトを作るということを繰り返していた。
そもそも、出会い系サイトにおけるサクラ行為は詐欺であり、被害者からの訴えがあれば、単なる所得隠し事件では終わらないかもしれない。
(蔵元英二)
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