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ーーかなりショッキングな作品ではあると思いますが、演じられたお二人は本作についてどんな感想を持っているのですか。
祷:「スプラッター青春ロードムービー」という宣伝文句でいろいろな場所で紹介されているので、その言葉のイメージで見る人が多いと思うのですけど、わたしは完成されたものを観て、その言葉のイメージより、もっと自分に近い作品だなって思いました。でも、正直、観る方がこれを観てどんな気持ちになるかは分からないなって。宣伝文句に釣られず、自由な視点で観てもらって、いろんなことを感じてほしいです。みなさんが観てどう感じるかにすごく興味があります。わたし自身も最初に台本をもらった時の印象と、完成されたものを見た後の見え方が違っていた作品でした。
笠松:社会的にどう考えても、どういうふうに考えてもよくないだろう、人を殺すという世界観を、見る視点をすぼめて自分の世界の中だけの価値観で見た時に、この主人公はたぶん、このヒロインに連れられて、世間から見た時に圧倒的によくない殺しに手を染めてはいるけど、でも、それをやっている時間だけが自分が自分として存在できた時間だったんだろうなと思います。生まれてきた意味を見いだしていく主人公の過程を見て、それでいいんだって。そう思える映画になっていると思います。