テレビ業界には内容に問題がなくても諸事情により放送が見送られることがある。

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 1995(平成7)~1997(同9)年に放送されたテレビドラマに『木曜の怪談』(フジテレビ系)がある。


 若手俳優や新人女優、ジャニーズJr.などアイドル的な人気を誇っていたタレントを主演させる若者に特化したドラマシリーズで、本シリーズで主演したタレントは滝沢秀明、広末涼子、鈴木蘭々など数多い。

 そんな『木曜の怪談』で放送される予定のドラマが突如、放送延期になったことがある。1995年12月14日に放送された草なぎ剛(当時SMAP)主演の『秘密の仲間』である。

 『秘密の仲間』は本来11月9日に放送される予定であったが、前日の11月8日にフジテレビが突如放送を見送った。その理由は、「ドラマの内容が実際に起きた事件を連想させるものだったから」だった。

 『秘密の仲間』は草なぎと三浦理恵子が「事故で死ぬ人間の数を予想する」ギャンブルを行うという、『木曜の怪談』らしいブラックな持ち味のドラマだった。


 だが放送当時、世間では10月に若者が大阪の道頓堀川でホームレスの男性を川に投げ込み、死なせる事件が発生。繁華街・道頓堀川での事件ということもあり、関西地方では連日のように本事件を報道。同時に『秘密の仲間』には「人を川へ投げ込む」というシーンがあることが分かり、フジテレビ側は放送を12月に延期したのだ。

 現実、『木曜の怪談』は小学生から高校生まで若者世代に絶大な人気を誇る番組であったため、青少年への影響は計り知れないと判断したのかもしれない。だが放送を心待ちにしていた視聴者はとても残念に思ったそうだ。

 なお、『木曜の怪談』は一部の人気シリーズを除きほとんどがソフト化されておらず、視聴はかなり困難になっている。