過度な飲酒により所属部屋のおかみに暴力を振るうなどの問題を起こしているとして、相撲協会から複数回事情聴取を受けていると11月場所前に伝えられていた平幕・逸ノ城。12月26日に協会が発表した処分内容が甘すぎると物議を醸している。


 報道によると、協会はこの日開いた臨時理事会の中で、逸ノ城が2020年11月、2021年8月にそれぞれ新型コロナ対策の協会ガイドラインに違反し都内のモンゴル料理店で飲食したとして1場所出場停止処分を決定。逸ノ城の師匠・湊親方にも、事態を把握しながら協会への報告を怠ったとして報酬減額(3か月20%)の処分を下したという。

 一方、おかみへの暴力については協会コンプライアンス委員会が事実関係は確認したものの、5年以上前の出来事であること、おかみに逸ノ城への処分感情がないことなどから処分対象から外されたという。

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 逸ノ城への処分内容に、ネット上では「は? どう考えても処分内容が甘すぎるだろ」、「阿炎、朝乃山と比べてペナルティの差がありすぎ」、「おかみさん殴ったのに、お咎め無しでこの程度の処分になるのは軽すぎでは」、「おかみへの暴力を時効扱いにするのもおかしい、こんなことやってたら隠ぺい体質が蔓延しかねない」といった協会への批判が相次いだ。

 角界では2020年7月に平幕・阿炎が7月場所前、場所中に複数回キャバクラに出入りしていたとして「3場所出場停止、5か月50%の報酬減額」、2021年5月には大関・朝乃山(現十両)も5月場所前にキャバクラ通いを繰り返していたとして「6場所出場停止、6か月50%の報酬減額」の処分を受けている。この2力士と比較して、逸ノ城の処分内容は軽すぎないかと不満を抱いているファンも少なくないようだ。


 「逸ノ城が1場所出場停止にとどまった理由ですが、報道ではおかみへの暴力は処分対象外となったこと、飲食店滞在が数時間にとどまっていること、本人も今後は協会・所属部屋のルールを順守すると誓約するなど反省の意を示していることなどが考慮されたと伝えられています。加えて、逸ノ城は阿炎・朝乃山のように外出の事実・回数について虚偽報告を行ったとはこれまで特に伝えられていませんが、この点も処分内容に差が生じた一要因と考えられます。また、協会は朝乃山を6場所出場停止とした際に多くのファンから重すぎると批判を浴びていますが、このこともあり期間を長くすると再びたたかれかねないという心理が働いた可能性もゼロではないのでは」(相撲ライター)

 ファンの間で物議を醸している逸ノ城への処分内容。ただ、東前頭7枚目で迎える予定だった2023年1月場所が全休となったことで、2020年7月場所以来の十両転落は確実な状況となっている。

文 / 柴田雅人