先日コンビニの雑誌コーナーに立ち寄って驚いた。置いてある総合週刊誌が軒並み薄くなっていたのだ。
大人向けの大衆雑誌をペラペラとめくってみると特集が「70代のオナニー」だったり、「医者が飲まない薬はコレだ!」「がんの名医100人」「60代の不倫は楽しい」グラビアページはいまどきのアイドルにまじって30年前40年前の映画女優の「濡れ場特集」などなど、明らかにシルバー層向けのタイトルばかり。

昔は高校生大学生に人気だった「週刊プレイボーイ」もいまは中年世代向け雑誌になっているようだ。

もっとも古い総合週刊誌の1つである「週刊朝日」は本年5月末をもって休刊となるそうだが、最盛期は150万部も売れていたのに、現在は7万4125部に落ちてしまったという。他の総合週刊誌も似たり寄ったりのところがほとんどだろう。『文春砲』で気を吐く「週刊文春」でさえ、発行部数は年々落ち続けているのだ。

紙の新聞の発行部数も、最盛期から4割以上減っている。
いまや電車で新聞や週刊誌を読んでいる人はほとんどいなくなってしまった。紙のメディアが減る一方でデジタルのニュースサイトは増え続けている。

それでも「オールドメディア」と呼ばれる紙の新聞や雑誌、地上波のテレビは人々にいまでも強い影響力がある。しかしそれはいつまで持つのか? 紙の新聞や雑誌がやっていけるのは、販売収入だけではない。新聞の場合だと販売収入が約6割、広告収入は3.5割だ。この広告収入も年々減っているのが現状。


いまやオールドメディアの広告費は減り続け、ネット広告は急増。2019年にはテレビ広告費をネット広告費が超えた。

地上波のテレビはいまだにメディアの王者だが、CMは明らかにシルバー層向けの健康食品や健康グッズ、高齢でも入れる保険などが増えた。

少子高齢化が進むいま、シルバー層向けの広告は減りはしないだろうが、だからといって紙の新聞や雑誌が生き残るのは難しい。特に雑誌は、いまどこで売られているかというと、コンビニである。ここ10年の間にもコンビニの雑誌コーナーはずいぶん小さくなった。
売れない割に場所を取る雑誌を置いておくよりも、売れる商品を置いた方がいいに決まっている。

数年前まで売れてはいたが、何かとクレームが来るエロ系雑誌はコンビニ店から駆逐され、「エロ本かな?」程度のゆるい雑誌は残っているが、購買客は高齢者ばかり。それらの年齢層がいなくなる時代が来たら、コンビニの雑誌はどれくらい生き残れているのだろうか?

数十年後、どこかのメディアが「20世紀後半から21世紀の初めころ、紙の総合週刊誌という本が売られていた」なんていう特集が組まれているかもしれない。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。

2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。