9月1日、子ども達にとって2学期が始まる日、始業式の日である。そして悲しいことに1年間でもっとも『子どもの自殺』が多い日でもあるのだ。


学校時代を楽しく過ごした大人にはわからないかも知れないが、学校が苦手な子や嫌な子、行きたいけど行けない子にとって、学校が始まる9月1日は、「死んだほうがマシ」と思い、本当に自殺を選ぶ子どもがいるほど、プレッシャーが強い日なのだ。

そういう子どもは学校に行く前に「お腹が痛い」「頭が痛い」と、体調不良を訴える場合も多い。もし我が子がそう訴えたら、無理して登校を進めないでほしい。

児童・生徒の自殺について調べたデータを見てみよう。

1.進路に関する悩み
2.学業不振
3.親子関係の不和
4.病気の悩み・影響(その他の精神疾患)
5.病気の悩み(うつ病)

とあるが『進路の悩み』と『学業不振』、『親子関係の不和』はリンクしている場合もあるだろうし、親子の不和は親が「子どものために良かれと思ってやっているのに」という場合も多く、思春期独特の悩みや反抗期など、複数の原因が複雑に絡み合っていると考えていいだろう。

うつ病や精神疾患は遺伝性の場合もあるし、なんらかのトラウマやストレスが原因となる場合が多いようだ。
医師など専門家に相談するのが必要なのはいうまでもない。

子どもの自殺には「いじめ」が関係している場合も多いが、子どもは自分が受けたいじめが恥ずかしく、隠す場合が多い。

また学校もいじめが発覚しても、先生がいじめられている児童生徒と、いじめている児童生徒を握手させて「よし、これで仲直り!」と、なかったことにする場合すらある。

いじめの中には、暴行罪・恐喝罪・強要罪・窃盗罪・強制わいせつ罪・侮辱罪・名誉棄損罪といった犯罪行為に該当する場合もあるのだ。

学校側や親の中には、いじめの存在自体を認めようとしない場合もある。もし子どもが勇気を出して先生や親に相談したとき、もし大人たちがちゃんと向き合わなかったら、子どもには絶望しかないだろう。


そもそも子どもを教え育てるはずの学校に行きたくなくて、自ら死を選ぶということが、あまりにも異常なことなのだ。

学校とは子どもを育てるための『装置』の1つに過ぎない。もし学校に行くのがつらいならば、遠慮なく「学校に行かない」という手段を選べばいい。

いや・・・ これは学校と子どもの場合だけではないだろう。

大人だって仕事に行くのが苦しくなったら休んだり、退職や転職を考えたほうがいい。学校や仕事で、ムリをしてうつ病などの病気になったり死を選ぶことはない。


苦しかったりつらかったりしたら、誰かに相談する。相談されたらちゃんと向き合う。これは大人でも子どもでも同じだろう。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。

2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。