「トリック・オア・トリート(Trick or treat. お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ。)」
 カボチャをくりぬいたちょうちん「ジャック・オー・ランタン」に蝋燭を立てて、魔女やお化けに仮装した子供達が近くの家々をお菓子をもらうために訪ねて回る西洋の風習ハロウィン。

欧米の家庭では10月末にカボチャ料理を並べてハロウィン・パーティーが行われる。黒とオレンジを基調としたこの不思議なお祭は、20年くらい前から日本でも知られるようになった。しかし、いまいち何のためにやるのか分からない。パーティーでは何をすればいいのか。

 中央アジアからヨーロッパに住み着いたケルト人の年末は10月の終わりで、この夜は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出てくると信じられていた。これらから身を守る為に仮面を被り、魔除けの焚き火を焚く。
これがハロウィンの起源で、家族の墓地にお参りし、迎え火・送り火で家族の霊をたたえる日本のお盆に似ている。ただ、これに合わせて欧米では、放火事件が後を絶たない。

 秋の実りの季節と重なるので、「収穫祭」や「謝肉祭」などとと混同されがちのハロウィン。アメリカでは七面鳥の丸焼きを食べる「感謝祭」という風習もある。しかし基本的にはどれもハロウィンとあまり関係がない。カトリックのお祭り謝肉祭では、ヨーロッパのちょっとコワイお面をつけて仮装し、お菓子をまくので、幽霊や魔女、コウモリ、黒猫、ドラキュラ、フランケンシュタインなど不気味なモチーフで構成されるハロウィンと日本ではイメージが一緒になってしまっているようだ。


 さて人が集まってワイワイやれる機会が一年で一日でも増えるのはいい事。クリスマスの様に気張らなくても、コンビニでそれ用のお菓子とワインを買えば準備が整うという手軽さから、男性から女性を誘いやすいイベントかもしれない。そして必ずそろえたいアイテムがひとつ。
 それは「ホラー映画のDVD」。二人でスリルを味わえば、より親密な仲に発展、なんて事があるかもしれない。