長野の新人王で巨人がナゾの勝利宣言

 データ化の勝利−−。18日、プロ野球コンベンションが開催され、セ、パ両リーグの新人王も発表された。巨人・長野久義外野手(25)が球団初となる「3年連続」で同タイトルを獲得した。ライバルとなったのはプロ4年目の中日・堂上直倫内野手(22)と、高卒ルーキーの阪神・秋山拓巳投手(19)。『25歳の大人』が勝って当然とも言えるが、巨人は感慨深い表情を浮かべていた。2度の他球団指名を断ってまで、自軍に入団した選手だからではない。スカウティングのデータ・システムが正しかったからだという。

 巨人はドラフト候補選手のデータ解析化を急速に進めている。長野はそのデータ解析に則って指名した選手の1人で、彼の新人王獲得によって、「自分たちのデータマニュアルは正しかった!」と確信できたそうだ。
 「スカウトに求められるのは『眼力』です。プロで通用するかどうか、成長の伸びしろはあるか、性格的にプロでやっていけるのかどうか…」(ライバル球団職員)

 スカウトマンの『眼力』とは経験によって養われ、磨かれていくものなのだろう。
 どの球団にも『眼力』に長けた年長のスカウトマンがいる。しかし、彼らよりも一世代前の「名物スカウト」とも称された人たちは“引退”している。選手を送り出す側のアマチュア野球指導者(高校野球)の言葉を借りれば、「スカウトが若返りした球団もあるので、部員の保護者なのか、一般見学者なのか見分けが付かないときもある」とのこと。巨人に限っては全スカウトの顔写真入りの会社案内書を配布しているので混乱は起きていないが、「名物スカウト世代」の引退による眼力のダウンも感じていたのではないだろうか。
 巨人はドラフト候補生に対し、独自のマニュアルを作成し、それに基づくデータ化と評価システムを確立させたというのだ。その評価システムで「1位指名すべき」と出た長野が新人王に選ばれた。昨年、一昨年の新人王である山口鉄也(27)、松本哲也(26)は育成枠から支配下登録されたタイプ。つまり、巨人は『育成』と『スカウティング』の両方で勝利したと判断したのだろう。
 「長野がある程度の成績を残すことは分かっていました。社会人出身で今年12月には26歳になる大人ですし、大学生のとき、08年ドラフトで他球団からも指名された選手ですよ。巨人だけが評価していたわけではありません」(前出・ライバル球団職員)

 大学、社会人を経由してプロ入りした長野は「すでに完成していた」と言いたいのか、他球団は巨人のドラフト候補生のデータ化に懐疑的である。また、当然といえばそれまでだが、巨人はその独自システムをトップシークレットとしているので、中身は分からない。
 来季、巨人からはドライチの沢村拓一(22=中央大)が、新人王レースを争う。斎藤佑樹(22=日本ハム指名)の世代に好投手が多いのは、大学球界の指導内容が優れているからでもある。巨人の独自システムの真価が問われるのは、無名に近い下位指名選手、もしくは、新人王の資格を失っていない2年目、3年目の選手が飛躍的な活躍を見せたときだろう。こんな指摘も聞かれた。
 「スカウトは他球団とつるむ傾向がある。抜け駆けされるのが怖いからですよ。80年代の西武スカウトは他球団と会話するだけでも(上司に)叱られたものです。眼力とか、マニュアルは関係ない。熱意さえあれば…」
 元スカウトの言葉である。
 当の長野だが、新人王獲得で「退寮・独り暮らし」ができるとはしゃいでいた…。

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