「人という字はお互いに支え合っている」
 なんていうのは大嘘だと思っておりました。あの字を見る限り、人という字は、
 【大きな人が小さな人に寄りかかっている!!】
 と、思っておりました。



 ところがよくよく調べてみると、どうもそれも違うらしく、【人】というのは一人の人が地面に手をついているか、もしくは一人の人が立っている姿を横から見たものを、絵(象形文字)にしたのが、やがていまの【人】という漢字になったそうなのです。
 うん、どちらにせよ特に教育的な意味ではなさそうです。
 似たようなもので【大】というのは、両手両足を広げて立っている姿を正面から見たところ。

 漢字というのは、象形文字を組み合わせて成り立っていたりもします。
 【木】は、木が立っている姿ですが、それが集まって【林】、もっと集まって【森】となるがごとく。
 【田】で【力】仕事をする人が【男】。

 では【男】が二人で【女】を挟んで【嬲(なぶ)る】。
 【女】が二人で【男】を挟んでも【嫐(なぶ)る】(「なやむ」とも読みます)。
 【女】が三人集まれば【姦(かしま)しい】。

 これらの【男】や【女】を使った漢字を見る限り、どうやら男性主流の文化から漢字が生まれたと、想像できます。
 もし女性が主流の文化で漢字が作られたとすると、【男】が三人集まれば……、「アセクサイ」とか「ムサクルシイ」とか「アツクルシイ」なんて読ませる漢字ができていたかもしれませんね。

(巨椋修(おぐらおさむ ) 山口敏太郎事務所)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/