鎌倉散策 梅林、お守り、はんなりいなり

鎌倉散策 梅林、お守り、はんなりいなり

 奈良時代、「花」といえば「梅」を指した。平安時代から、「花」はを指すようになる。「花見」と言えば桜を見ることで、春の季語。同じく「梅」も春の季語だが、春を待ちきれず野山に早咲きの梅を探すことを「探梅(たんばい)」という。「探梅」は、冬の季語。

 神奈川県鎌倉市は、源頼朝が幕府を開いた海辺の古都。頼朝は、鶴岡八幡宮を現在の場所に建てた。鎌倉には、長谷寺(はせでら)や荏柄天神社(えがらてんじんしゃ)らに早咲きの梅があるが、多くの場所では、例年、雨が降り雪が溶ける様子にちなんだ「雨水(うすい)」のころから、盛りを迎える。「雨水」は今年は2月19日。

 「探梅」に対して、梅林などで梅を見ることを「観梅」という。鎌倉の「十二所果樹園」(じゅうにそかじゅえん)には、約400本の梅がある。JR鎌倉駅からバスと徒歩で行くことができる。鎌倉市観光課に問い合わせをしてみると、天候と相談する必要はあるが、見ごろは2月下旬から3月中旬。

 JR鎌倉駅の改札から、左手に鳥居が見える。鶴岡八幡宮に続く小町通りだ。ここでは、さまざまなグルメを楽しむことができる。小町通りに入ってすぐの場所にある和菓子店「長嶋家」は人のにぎわいが絶えない。つぶあんが入ったまんじゅう「白うさぎ」や、あわ大福を店内に腰を下ろしていただくこともできる。

 食べ歩きをしながらの散策もここでは楽しい。焼きたてのせんべいや、紫いもコロッケ、ソフトクリームらがお勧め。食べ歩くことはできないかもしれないが、人気を呼んでいるのが「はんなりいなり」。酢飯とすり黒ゴマをあえて、のりと油揚で巻いたもの。ロールいなり(巻きいなり)には包んだものとは違った味わいがあり、お好みで、からしをつけて食べるとよいそうだ。

 小町通りを抜け、鶴岡八幡宮へ向かった所にあるみやげ物店には、ご当地グルメならぬ、ご当地キティが並ぶ。キーホルダーや、ボールペンや、タオルなど種類も豊富で、キャラクターデザインも、静御前バージョン、大仏バージョン、観音バージョンなど多彩。なかには神奈川限定品もあるが、多くは鎌倉限定とのこと。

 店を出ると、鶴岡八幡宮の大鳥居が見える。正月3が日だけで約250万人が参拝する鶴岡八幡宮では、2月1日から4月30日までの間、健康守を、春季限定の「静御前キティ」のお守り袋に入れて授与している。

 鶴岡八幡宮には樹齢1000年といわれる大銀杏があり、鎌倉のシンボルとして愛されていた。しかし、昨年3月に強風のため倒れた。

 その大銀杏の現在の様子は、残った根から新芽が出ている。また、すぐ近くには、幹の一部が移植されている。社務所を訪れると、今は葉が落ちる時期だが、春になってどうかとのことだった。大銀杏に住みついていたリスが、付近を走り回っているという。(竹内みちまろ)

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