
事案が発生したのは、埼玉県加須市の保育園。40年勤務し、保育士を指導する立場の主任保育士が、昨年4月から今年4月にかけ、園児に対し「まぬけ」「のろま」などと暴言を吐いたほか、指導と称して頭同士をぶつける行為などもしていた。ただし、園児に怪我などはなかったという。
今年4月になり、加須市に情報が入ったため、市が立ち入り調査を実施。その結果、この保育士が実際に暴言や虐待と取られかねない行動を取っていたことが判明したため、今年6月、児童福祉法に基づき、保育園に改善を指導。そして、この保育士は同月に退職した。
保育士はなぜ虐待とも思える行動に出たのか。市の聞き取りに対し、理由について、「保育を計画通りに進めないといけないという責任感から厳しい口調になった」「虐待と取られることがあったのはわかる」と話したという。この保育園では、土曜保育で提供するとしていた給食を提供していなかったことも判明しており、かなり杜撰な管理体制となっていたようだ。
この事案に、ネットの反応は真っ二つ。「こんな人間に保育をやらせるな」「こんな人間に絶対自分の子供を預けたくない」「計画通りにならないからといって癇癪起こすなんて保育士に向いていないだろ」と怒りの声が上がる。
一方で、保育士経験者からは「イライラして子供に八つ当たりするベテランは結構いる。良い立場にいるので、注意ができない」「こういうのはどこにでもある。入社するとき実態を口外するなという誓約書を書かされるので、訴えることができない」と、「氷山の一角」と見る声もあった。