ナベツネさんの新野望

 巨人が勝っている間は平穏無事で、マスコミからお座敷がかからず、出番のないナベツネさんこと巨人・渡辺恒雄球団会長。今年存在感をアピールしたのは、開幕前の財界G党の集いの『燦燦会』。「原君にV9超えの10連覇してもらって、その後は高橋君に監督をやってもらいたい」と、ケガから復帰した高橋由伸を将来の監督に指名した爆弾発言くらい。その後、表舞台に立っていない。

 「このまま静かに隠居してもらうのがベスト。ナベツネさんがマスコミに出てこないというのは、巨人が順調だという、何よりの証明なのだから」。巨人OBたちはこう声を揃えるが、残念ながらナベツネ火山は死火山ではなく、休火山でいつ再噴火するかわからない。
 というのも、複数の読売、巨人軍関係者によると、読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆としての渡辺球団会長は新たな野望を抱き、着々と実現に向かって突き進んでいるという。ズバリ「読売新聞の新社屋建設」だ。「ワシの最後の大仕事だ」と高らかに宣言して、「この不況下の時代に巨額をかけて新社屋建設などしてもムダなだけ。無理することはないのに」という、周囲の反対には全く聞く耳はいっさい持たず、ひたすら一直線だという。

 計画では今秋には現在の東京・大手町にある読売新聞社屋の取り壊しが始まり、2014年には新社屋が建設される予定で、その間は仮住まいだという。読売新聞の発行部数を世界一にした功労者は、「白紙でも売ってみせる」と豪語していた『販売の神様』と呼ばれた務台光雄元読売新聞社社長だ。自民党政権下では「総理大臣などワシの一言で決まる」とキングメーカーを自称していた、ワンマン経営者の渡辺球団会長とすれば、誰の目にもわかるナベツネ遺産を残したい。それが、新社屋という自らが築いたお城なのだろう。
 「ワシの目の黒いうちになんとしても新社屋は完成させる」と断言しているというし、となると、最低あと4年はナベツネ帝国が続くことになる。巨人・原辰徳監督はじめ巨人フロント首脳にとって一大脅威だ。「原君にはV9を超えて10連覇してもらって、その後に高橋君に監督をやってもらいたい」という、自らの言葉を渡辺球団会長自身が実行できるまで健在かどうかはともかくとして、「目の黒いうちの」2014年までのリーグ8連覇は原監督のノルマになる。
 その間につまずけば、監督の座は保証の限りではない。原監督が師と仰いでいた、藤田元司氏の処遇を見れば一目瞭然だろう。長嶋茂雄監督、王貞治監督解任という、巨人に止まらない日本球界二大解任事件の後に緊急政権を任された藤田監督は2度とも2回ずつリーグ優勝するなど成功をおさめた。「藤田さんは永久政権だ。後任監督も藤田監督に決めてもらう」と公言していた、当時読売新聞社長だった渡辺球団会長だったが、あっさり手のひら返し。91年から3年連続V逸すると藤田監督を解任、長嶋監督を再登板させている。

 巨人軍監督人事を「グループ内人事異動」なる言葉で片づけたこともある渡辺球団会長だけに、なんでもありだ。原監督が連覇を続けられなければ、「新社屋完成を期して、巨人軍も新監督で」となりかねない。渡辺球団会長の新野望は、原監督、巨人フロント首脳にとって戦々恐々、頭痛の種になる。

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