亀田ジムは12月7日、大阪府立体育会館で年末恒例の「亀田祭り」を開催。同大会では、長男・興毅(24)、次男・大毅(22)、三男・和毅(20)が揃い踏みする。
3兄弟は11月3日、決戦に備え、フィリピン合宿に出発した。ここで発表されたのが、WBA世界バンタム級王者である興毅の同大会での対戦相手。興毅は同級12位マリオ・マシアス(26=メキシコ)と3度目の防衛戦を行うことが決まった。WBC世界バンタム級9位の和毅は、同級22位エドゥアルド・ガルシア(31=メキシコ)と世界前哨戦を行なう。この発表はまたもや、関係者、ファンを落胆させた。
これまで、亀田兄弟は「勝てる相手としか世界戦をやらない」と言われ続けてきた。
しかし、今年前半、興毅は「年末にビッグマッチをやりたい」と、「亀田祭り」での大物選手との対戦をぶち上げていた。5・7大阪でのV1成功後には、世界4階級制覇を達成したホルヘ・アルセ(メキシコ)との対戦を希望していた。「さすがに今回こそはビッグマッチ」と期待した向きは多い。ところが、決まった相手はランキング10位にすら入っていない選手。
大物選手との対戦にはビッグマネーが必要で、交渉が不調に終わるケースもある。ただ、それがかなわぬなら、せめてランキング上位選手と、マッチメイクしてほしいところだ。カード発表前の段階で興毅は「今回のメーンは大毅」と語っていたが、これは注目度の低いマッチメイクになることを暗示していた。大毅はWBA世界スーパーフライ級暫定王者、シンワンチャー・テーパリット(タイ)への挑戦を交渉中。2階級制覇を目指す大毅は、正規王者ではなく“暫定王者”への挑戦ということで、これまたいかにも亀田流。
スポーツライターのA氏は、「大物選手との交渉がまとまらないのは、やむを得ないにせよ、毎回勝てる相手とばかりやっていたのでは、さすがにファンも見放すのでは? 試合への興味がもてませんからね。
(落合一郎)