<直言!日本と世界の未来>EU離脱でもめる英国の特殊事情=志向は「欧州大陸」より「米国・英連邦」?―立石信雄オムロン元会長

<直言!日本と世界の未来>EU離脱でもめる英国の特殊事情=志向は「欧州大陸」より「米国・英連邦」?―立石信雄オムロン元会長
英国の欧州連合(EU)からの離脱問題は、現実的な解決策を見いだせず混迷状態が続いている。離脱予定日の3月29日まであと1カ月半。「合意なき離脱」となれば、欧州及び世界経済への悪影響は必至だ。写真はロンドンのビッグベン。(Record China)
英国の欧州連合(EU)からの離脱問題は、現実的な解決策を見いだせず混迷状態が続いている。離脱予定日の3月29日まであと1カ月半。「合意なき離脱」となれば、欧州及び世界経済への悪影響は必至であり、ひとまず離脱日の延期が混乱を回避する選択肢となると思う。

そもそもEUが誕生した経緯を思い起こしてもらいたい。ドイツとフランスは、鉄鉱石や石炭資源の多いルール地方など国境地帯の帰属をめぐり2度の大戦を戦い、おびただしい死傷者を出した。憎しみ合い戦火を交える愚かしさを繰り返さないよう、第2次大戦後の1953年、戦争の原因になった鉄鋼、石炭を共同管理することを目的につくられたのが欧州石炭鉄鋼共同体だ。この共同体を核に「戦争のない地域づくり」を目指して58年に欧州経済共同体(EEC)が発足。さらに農業政策や通商政策も共通化、欧州共同体(EC)時代を経て1991年のマーストリヒト条約で再編・発展させたのが、現行の欧州連合(EU)である。当初6カ国だった加盟国は現在28カ国に拡大、世界的な大市場に発展した。なお近くマケドニアのEU加盟問題が検討される見通しだ。

拡大を続けてきたEUにとって、初めて経験する加盟国の離脱問題。英国にはEU内にとどまり、自由と多様性を重んじる“理想連合”を主導してほしかっただけに残念だ。

そもそも英国のEU離脱が決まった国民投票(16年6月)は、「巨額の分担金が戻る」など誤った「いいとこ取り」情報を基に、熱狂的な雰囲気の中で実施された。偏狭なナショナリズムが背景にあったが、今「離脱」の経済的な弊害が噴出しつつある。

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